水中毒は死亡するケースもあるそうだけど致死量ってどれくらい?

人間が生きていくうえで欠かせない水ですが「過ぎたるは及ばざるが如し」で、その水も摂り過ぎれば「毒」になります。

水の飲み過ぎで中毒が起きる、最悪の場合は死に至るということを知らない人もいますよね。

水を飲むダイエットなども流行っていますが、必要以上の水分をとると、かえって健康に害をもたらすことになるので注意しましょう。

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水中毒で死亡する可能性のある致死量は?

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サスペンスなどのドラマなら、「毒」の致死量が・・・ということになりますが、じつは水の飲み過ぎでも「水中毒」を引き起こし、最悪の場合は死亡することもあります。

水も適正な量を飲む場合で、しかも汗や尿でしっかり排泄もできている場合は問題ありません。

ところが水を摂取した量とよりも、排泄される量がはるかに少ない場合、血液中のナトリウム濃度が低下し、「低ナトリウム血症」になってしまいます。

この状態が水中毒ですね。

人間の体は、胎児で体重の約90パーセントもあり、新生児では約75パーセントです。

子どもで約70パーセントあり、成人は約60~65パーセント、さらに老人は50~55パーセントが水で満たされているんですね。

体内の水、体液は細胞内液と細胞外液に分けられ、約3分の2が細胞内液です。

細胞外液は血液とリンパ液、細胞間液などですね。

血液の半分以上は血漿(けっしょう)という液体で、この血漿にはナトリウムイオンやタンパク質など、いろいろな成分が溶けていますが、一気に大量の水を摂取すると、体液が薄まってしまい、当然血液の中のナトリウムの濃度も薄くなるので「低ナトリウム血症」となってしまいます。

水を経口摂取した場合の致死量は成人男性で最低では5リットル、通常は10~20リットルを摂取すると致死量となります。

成人女性の場合は男性よりも少ない量、5~8リットルで死亡例があるので、1日に水を飲む量が5リットルに近いくらいの人は要注意ですね。

致死量は飲む水の量だけでなく、発汗や排尿の量などによっても変わってきます。

水分をとるとすぐ尿意をもよおして排尿する人と、腎臓の働きが悪くて体内に留まっている時間が長い人などでは違いますよね。

とくにむくみやすい人や排尿の回数や量が少ない人は、とる水分量も控えめにしたほうがいいですね。

マラソンなどでも多くの人が途中で水分を摂取しますが、その水分量が多すぎて軽い「低ナトリウム血症」になっていることが多いのです。

ですからスポーツをして汗をかいたからといって、多量の水を一気に飲むと「水中毒」になる危険性が高いので気をつけましょう。

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水中毒の症状

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水中毒の症状としては軽い症状から始まるものもありますが、あっという間に死に至るケースもあるので注意が必要です。

軽い疲労感や手足の軽いしびれ、むくみ症状などがある場合は水中毒の可能性があるという目安になります。

それが悪化した場合は激しい頭痛や嘔吐、注意が散漫になり意識が混濁することもあります。

さらに痙攣(けいれん)・昏睡(こんすい)などを経て死に至るケースもあります。

多くの人は水で死亡するなどとは思っていないので、とくに夏などは熱中症対策で水分をこまめにとるように注意され、排出される量を上回る水分を補給して水中毒になることもあります。

ですから熱中症対策だからといって、むやみに多量の水を飲むことは危険だという認識をしっかり持つことが重要ですね。

赤ちゃんがいる場合、1日に摂取する水分量は母乳やミルクの量を含めての水分量なので、水の飲ませ過ぎには注意が必要です。

とくに夏などのベビースイミングや家庭のプールなどで遊ばせた時は気をつけましょう。

赤ちゃんや小さな子どもは口に入った水分を飲み込んでしまう傾向があります。

赤ちゃんは口の中に入ったものは飲み込むという嚥下反射がありますから、水に顔をつけた時に口をあいていれば水を飲み込む可能性が高いということですね。

プール遊びなどをする場合は、水に顔をつける時はしっかり口を閉じることを教えておくことも大切です。

安全な水の飲み方と自分で作る経口補水液

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ちまたでよくいわれている、「1日に水を1.5リットル~2リットル飲みましょう」という説・・・

ダイエットや血液がサラサラになる効果があるとかいわれていますよね。

この量がすべての人に当てはまるわけではないようです。

日本は湿度が高いから1.3リットルほどがいいとかいう説もあり、また人によっても違いますよね。

汗をよくかく仕事をしている人、汗かきの人、排尿の量が多い人・少ない人などによっても違ってくると思います。

ただ、多くても2リットルくらいまでにしておいたほうがいいですね。

飲む水の温度にも気をつけたほうがいいでしょう。

常温の水をゆっくり、少量ずつわけて飲みましょう。

スポーツなどで汗をかいた時の水分補給はミネラル分の補給も兼ねて、市販のスポーツドリンクのほうがいいのですが、そのスポーツドリンクを半分くらいに薄めたものでもいいですよ。

熱中症対策に飲んでいる人も多い経口補水液ですが、自分で作ることもできます。

 

【自宅で作る経口補水液】

◆常温の水 500ml

◆塩    1.5g

◆砂糖   20g

 

水に塩と砂糖を入れてよく混ぜてから飲みます。

まとめ

お水って飲むのが苦手な人も多いですよね。

お茶とかならたくさん飲めるけど、水は飲みにくいっていう人も・・・

たくさん水を飲むのは水中毒の危険がありますが、必要な水分量をとるにはカフェインを含まない飲み物がいいんですよね。

ですからコーヒーや紅茶、緑茶などはカフェインが含まれているので、利尿作用のほうが強くでます。

お水がどうも苦手というなら、白湯にするか麦茶などにしてもいいですね。

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