味覚障害の原因になるものと予防法|病院を受診する時は何科?

よく風邪をひいて熱が高い時などは、味が全くわからなくなることもありますよね。

ただ風邪などの場合は熱も下がって健康な状態に戻ると、味覚も戻ってきますよね。

自分ではなかなか自覚しにくい場合もあり、家族から指摘されてはじめてわかるということも・・・

何となく味を感じるのに違和感がある場合は「味覚障害」かもしれません。

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味覚障害の原因になるもの

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【味覚障害】

食べ物の味というのは、食品の味覚刺激だけでなく、香り(嗅覚)や見た目(視覚)、歯ごたえや舌触り(触覚)などの感覚がひとつになって判断しますよね。

ですから味がわからないだけでなく、ニオイがわからない場合も料理の美味しさは半減してしまいます。

味覚の感じ方というのは、そもそも非常に個人差が大きいものです。

育った環境などにも左右されますし、性別や年令、生活習慣などにも影響を受けるので、その原因も複雑で診断も難しいといわれています。

◆味覚減退

◎ 味の感じ方が鈍くなった状態

◆無味症

◎ 全く味がわからなくなった状態

◆自発性異常味覚

苦味や渋味などの嫌な味が、何も口にしていないのに感じる

◆異味性

◎ 食べ物の味が本来の味と違って感じる状態

◆悪味症

◎ 何を食べても嫌な味しかしない状態

◆解離性味覚障害

◎ 特定の味だけがわからなくなる状態

※主に甘み

【味覚障害の原因となるもの】

◆亜鉛不足

◎ コンビニ食やファストフードの食事が多いと亜鉛不足になりやすい

◆舌炎・口内感染症など味覚を感じる器官の異常

◎ 舌の病気などによる味覚障害

◆ストレス・うつ病

◎ 精神的なものが影響する場合もある

◆薬の副作用

◎ 長期に渡って抗生物質・抗ガン剤・副腎皮質ホルモン剤・抗うつ剤など服用した場合の副作用

◆全身疾患の影響

◎ 神経や血管の障害が影響して味覚障害になる場合もある

◆加齢によるもの

◎ 舌や喉の奥の味蕾(みらい)と呼ばれる約9000個の感覚受容体が老化とともに減少するため

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味覚障害を予防するには?

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味には「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」があり、この4つの味を「四基本味」と呼んでいます。

さらに「旨味」を加えたものが「五基本味」となります。

味覚障害の患者さんは多くは65歳以上の高齢者ですが、なかには若い人もいます。

濃い味付けのものや辛い味付けのものばかり食べていることが原因にもなることがありますから、日頃から食事の味付けにも気をつけたほうがいいですね。

【味覚障害の予防法】

◆亜鉛を多く含む食品を食べる

味覚障害となる原因の多くは「亜鉛不足」です。

1日に必要な亜鉛の量は約15mgとなっていて、もともと日本人の食事は亜鉛不足になりやすいといわれていますが、さらにコンビニ弁当やファストフードを多く利用している人は亜鉛が不足しがちになります。

亜鉛の酵素は200種類以上あり、発育を促す・味覚を正常に保つ・傷の回復を早めるなどがあります。

亜鉛が欠乏すると子供は成長障害を引き起こしたりしますし、大人では味覚障害・貧血・皮膚炎などを起こしたりします。

通常の食事では亜鉛を過剰摂取することはまずないと思いますが、亜鉛は毒性が強いので大量に摂取しないように注意も必要です。

亜鉛だけでなく、全体的にバランスの良い食事を心がけるようにしたいですね。

 

《亜鉛を多く含む食品》

●牡蠣(カキ)

●レバー

●海藻

●卵黄

●煮干し

●牛肉

●たらこ

●松の実

●ごま

●ビーフジャーキー

●パルメザンチーズ

●するめ

●カニ缶

●焼き麩(ふ)

●オートミール

●抹茶(粉)

 

ストレスが原因の場合はカウンセリングなどを受けたほうがいいでしょう。

日頃からストレスをためないようにすることも大事ですね。

まじめな人ほど深刻に考える傾向がありますから、時には「まあいいか・・・」ということも必要ですね。

味覚障害かな?と思ったら病院は何科を受診する?

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味覚障害は病院を受診して、しっかり検査してもらったほうがいいですね。

自己判断では難しいですし、専門医もしっかり検査しないと原因がはっきりしないこともあります。

何が原因なのか、きちんと病院で調べてもらったほうが早く改善されると思います。

【病院は耳鼻咽喉科・味覚専門外来を受診しましょう】

「私はもしかしたら味覚障害かも?・・・」と思った場合に、どこを受診していいのか、迷いますよね。

「歯科」でも対応してくれるところもありますが、専門的にしっかり検査したり、治療する場合は「耳鼻咽喉科」を受診してください。

なかには「味覚専門外来」を設けている病院もあります。

味覚を感じにくいというだけでなく、食欲不振・立ちくらみがする・倦怠感・口が乾くなどの症状も自覚している場合は、まず内科を受診したほうがいいかもしれません。

もし、他の疾患などで病院にかかっている場合は主治医に相談した方がいいでしょう。

味覚障害の治療は「亜鉛製剤」を使った内服治療、口腔の病気が原因の場合はそれの治療などが行われます。

治療に要する期間は「最低でも3ヶ月」だと思っていた方がいいでしょう。

なかには数年の治療で、ようやく味覚が戻る人もいるそうです。

とくに新陳代謝が落ちてくる高齢者の場合は長くかかる場合が多いといわれています。

まとめ

せっかくのご馳走も味がわからなくては心から楽しめませんよね。

松の実とかはなかなか食べることが少ないですが、ごまとかアーモンド、カシューナッツにも亜鉛が多く含まれていますから、うまく組み合わせながら食べるといいですね。

飲み物では抹茶以外には「ピュアココア」もいいですよ。

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