大きな音がする職場などで長年働いている場合に「騒音性難聴」になる可能性が高くなりますが、じつは電車内でヘッドホンやイヤホンを使用しているだけでも危険性が高まります。
専門医にかかるのが遅くなると、症状が悪化して治療しても改善されない場合があるので気をつけたいですね。
騒音性難聴とは?
【騒音性難聴とは?】
騒音性難聴とは騒音のするところで長時間いることによって起こる難聴で、別名「職業性難聴」とか「音響性難聴」とも呼ばれています。
たとえば道路工事の現場とか、板金、、印刷所、パチンコ店、コンサートなどの大音響を聞く環境などに長時間いると起こる難聴です。
「騒音性難聴」は疲れていたり、ストレスが溜まっていたり、睡眠不足などが続いていると突然発症したりします。
「騒音性難聴」かな?と思った場合はできるだけ早急に専門医にかかるのが重要です。
音は空気の振動して外耳道の中 ⇒ 鼓膜 ⇒ 中耳 ⇒ 内耳と伝わっていきます。
その内耳にある蝸牛(かぎゅう)という部位に有毛細胞(ゆうもうさいぼう)というのがあります。
音を感じる部分ですね。
ここに大きな音が継続的に入ることで細胞がダメージを受けます。
厄介なことに、この細胞がダメージを受けると再生ができないそうです。
しかも本人に自覚できる違和感に個人差があるので、気がついた時には重症化しているというケースも少なくありません。
「騒音性難聴」と診断された場合には、耳栓などの対処では難しい場合もあり、転職をしないとダメなケースもあります。
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ヘッドホンやイヤホンを電車内で使うと騒音性難聴になる危険性がある
工事現場や板金工などの仕事をしている人などはあらかじめ、耳栓などの予防策をしている人もいます。
でもそういう仕事についていなくても「騒音性難聴」になる危険性があるのが電車内の「ヘッドホン・イヤホン」の使用です。
電車内でイヤホンやヘッドホンを使ったことがある人ならわかると思いますが、電車内っているだけでかなりの騒音があります。
電車内の騒音はだいたい70~80デシベルぐらいといわれています。
なので、そこでイヤホンを使うとなると、それよりも高めの音量に設定する人が多いですよね。
すると耳が聞く音が85デシベル以上になることが多くなります。
有毛細胞は85デシベル以上の音を絶えず聞いていると壊れるといわれています。
通勤電車でずっと音楽を聞いているだけで、「騒音性難聴」になる可能性が高くなります。
どうしても音楽を聞きたい場合は飛行機や電車、バスなどの乗り物内の騒音を減らしてくれる「ノイズキャンセリングイヤホン」を使うほうがいいですね。
工事現場などで働いている人たちと同じくらいの音を繰り返し聴いていると徐々に耳に影響が出てきて、気がついたら聞こえづらくなっていた・・・ということになりかねませんから・・・
騒音性難聴の症状と治療法
◆症状
・耳鳴り
・聞こえづらい(とくに周波数4,000ヘルツ領域:高音域)
・周囲にある程度の騒音があると、会話が聞き取りにくくなる
時間の経過とともに聴力が低下していきます。
症状はゆっくりと進行するので、まわりから指摘されたり、健康診断などでわかることが多いです。
初期の場合は自覚症状がない人が多いのですが、・他の人が話しかけても気づかないなど、次第に会話などで聞こえづらくなっていることに気がつき、耳鼻咽喉科へかかるというケースになります。
◆治療
おもな治療法は「薬物療法」です。
「騒音性難聴」になったら、できるだけ早めに耳鼻咽喉科へかかってください。
血流をよくする薬、ビタミン剤など処方されることが多いです。
炎症をおさえる薬が処方されることもあります。
蝸牛の有毛細胞は再生できないので、早期治療することが重要なんですね。
「騒音性難聴」を発症してしまったら、騒音のある場所は避けるようにし、どうしても行く必要がある場合は耳栓などの防音具を使用したほうが安心です。
ヘッドホンやイヤホン使用が原因で「騒音性難聴」になってしまった場合は、電車内などでの使用はやめたほうがいいですね。
まとめ
聞こえにくくなって、補聴器を使用する人もいます。
補聴器はお手軽価格のものからオーダーメイドのものまで、いろいろあります。
補聴器を使用すると、聞こえは良くなりますが場合によっては違和感を感じることがあると思います。
昔の補聴器は音の方向性や遠近感がないものが多かったので、使うと疲れる人が多かったんですよね。
今はずいぶん改良されて、「音空間認知機能」や「音空間ノイズマネージメント」などが搭載されているものもありますね。