年金って聞くと、高齢者が受け取れる老齢年金を思い浮かべる人が多いですよね。
公的年金はじつはそれだけではありません。
一定の条件を満たせば受け取れる、障害年金や遺族年金もあるのです。
老齢年金でも、年金を受け取れる年齢になったら自動的に支給が始まるものではありません。
ご自身で年金を受けるための手続きを行う必要があります。
年金の種類は?
年金の種類は3種類です。
◆老齢年金
◆障害年金
◆遺族年金
制度が大きくわけて2つあるので【国民年金「基礎年金」と厚生年金】、3種類かける2制度で、計6つの年金があることになります。
〈1〉老齢基礎年金
〈2〉老齢厚生年金
〈3〉遺族基礎年金
〈4〉遺族厚生年金
〈5〉障害基礎年金
〈6〉障害厚生年金
大原則として一人一年金です。
ですから種類が違うと、特例のときを除いて、別の種類の年金をもらうことはできないようになっています。
障害年金が絡む場合で、65歳以降であれば、(特例として)原則として以下の組み合わせから、受給額が最も高くなる組み合わせをどれか1つ選べるようになっています。
(1)老齢基礎年金+老齢厚生年金
(2)障害基礎年金+障害厚生年金
(3)障害基礎年金+老齢厚生年金
(4)障害基礎年金+遺族厚生年金
遺族年金の受給条件
【国民年金加入者の場合:遺族基礎年金】
(被保険者または老齢基礎年金の資格期間を満たした者が死亡した時)
※ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あることが条件
死亡した者によって生計を維持されていた子のある配偶者、または子が対象者となります。
子とは
18歳到達年度の末日までの間(3月31日)にある子
20歳未満の障害年金の障害等級1級または2級の子
【厚生年金加入者の場合:遺族厚生年金】
(1)被保険者が死亡した時、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡した時
※ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あることが条件
(2)老齢厚生年金の資格期間を満たした者が死亡した時
(3)1級・2級の障害厚生年金を受けられる者が死亡した時
対象者は死亡した者によって生計を維持されていた、
◆妻
◆子・孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
◆55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
※子のある配偶者、子は遺族基礎年金も併せて受けられます。(子の条件は遺族基礎年金の場合と同じ)
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障害年金の受給条件
【障害基礎年金の場合】
国民年金加入者が65歳前に障害を負った場合に、国が基準を定めている障害1級・2級に該当すれば支給されます。
手続きは65歳前までに済ませることが条件となります。
障害認定の詳しい基準などは年金事務所に直接、問い合わせたほうがいいと思います。
既に年金を受けている場合は、障害年金を受けられない場合があります。
◆国民年金に加入している間に初診日があること
※ 20歳前や、60歳以上65歳未満(年金に加入していない期間)で、日本国内に住んでいる間に初診日があるときも含む
◆一定の障害の状態にあること
《保険料納付要件》
初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要です。
(1) 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
(2) 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
【障害厚生年金の場合】
◆厚生年金に加入している間に初診日があること
◆一定の障害の状態にあること
《保険料納付要件》
初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要です。
(1) 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
(2) 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
国が基準を定めている障害1級~3級に該当すれば支給
まとめ
遺族年金や障害年金は保険料の未納が続くと支給されない場合があるので気をつけましょう。
よくわからないことがあったら直接、年金事務所などに聞くといいですね。
今後、老齢基礎年金の額が大幅に低下する見込みのようです。
基礎年金だけを受け取る自営業者などの生活への影響って大きいですね。
ちなみに国民年金の保険料の満額とは、保険料を欠かさず40年間収めた人が65歳から受け取る年金額をいうそうです。