高齢になって、足腰が悪くなると杖などが必要になってくる場合もありますが、握力なども弱ってくると杖よりも安定性のある「シルバーカー」と呼ばれる手押し車がおすすめです。
でも、「シルバーカー」ってどんな基準で選んだらいいか、迷いますよね。
シルバーカーを選ぶ時の注意点や価格などについて紹介したいと思います。
手押し車 老人用シルバーカーの選び方
年をとっても、まだなんとか自分の足で歩ける場合はできるだけ人の手を借りずに歩きたいですよね。
杖も便利なんですが、人によっては杖をうまく使えず、かえって転倒の原因になったりすることもあります。
それに比べて手押し車は4輪(3輪もあり)なので、杖よりは安定して歩くことができます。
手押し車(シルバーカー)を選ぶ時には好みだけでなく、用途をしっかり決めて選ぶことや使いやすさなどをチェックすることが大切です。
シルバーカーといっても歩行の補助として室内で使う歩行器もありますが、ここで紹介するのはおもに戸外で使う場合のシルバーカーの選び方です。
室内で使う歩行器は体を歩行器の中心に入れて使うようになっています。
私の亡くなった父などは寝室からトイレにいくのに歩行器を利用していました。
歩行器を使えば、家族の手を借りなくても動けたので便利に使っていましたね。
外出用のシルバーカーはいろいろタイプがあります。
【シルバーカーのおもなタイプ】
◆コンパクトタイプ
・折りたたみができるものや軽量タイプ
・座面ありのものとなしのものがある
・初めてシルバーカーを使う人におすすめのタイプ
◆ミドルタイプ
・中くらいのサイズ
・ボックスタイプよりも幅は狭め
・買い物で荷物も運びたい人にも
・座面ありのものとなしのものがある
◆ボックスタイプ
・安定性が高い車幅の広いタイプ
・座面が広いのでよく座る人に
・座面の下に大きな収納スペースあり(買い物や荷物を運ぶときに便利)
◆ワゴンタイプ
・高齢者だけでなく、幅広い年齢層に人気のタイプ
・かご全体で荷物収納ができるので汚れやすいものを運ぶの便利
ボックスタイプなどは車輪が大きいものが多いです。
車輪が大きいもののほうが、段差を乗り越えやすいんですよね。
シルバーカーを散歩で利用するのか、おもに買い物で利用するのか、疲れて途中で座って休むことも多いのかなどによってシルバーカーを選ぶ時のポイントです。
◎ ブレーキがかけやすいかどうかをチェックして選ぶ
平らな舗装された道がほとんどならいいのですが、坂道等がある場合はブレーキがかけやすいもので、しかもしっかりブレーキをかけるための握力なども必要になります。
握力がほとんどない人などは、坂道が多いところでシルバーカーを使うとかえって危険な場合もあるんですよね。
シルバーカーは種類やメーカーによって、ブレーキもいろいろありますので、使いやすく、少ない力でも大丈夫なものを選んだほうがいいと思います。
下り坂などで重い荷物が入ったシルバーカーを握力の弱い人が使うのは危険です。
まわり道になっても迂回路があれば、そちらを利用するという方法もありますが・・・
散歩がほとんどで買い物はしても少量というなら、ミドルタイプやコンパクトタイプでもいいですが、足がかなり悪い場合は安定性の高いボックスタイプのほうがいいかもしれません。
座る時のストッパーもしっかりかかるものを選びましょう。なかにはストッパーが甘いものがあります。
下り坂やスロープなどが多い場合、通常のものより価格は高くなりますが車体が勝手に前に進まないように後輪に制動ダンパーが入っているものもあります。
また、3cm以下の段差なら前輪を持ち上げなくても、押すだけで段差を乗り越えることができる機能を搭載しているものもあります。
◎ ハンドルの高さの調節ができるタイプを選ぶ
身長によっても使いやすい高さは違いますし、また腰が曲がっている人などもいますので、ハンドルの高さが使いやすいように調節できるタイプがオススメです。
とくに本人を連れて行って購入する場合はその場で使いやすいかどうか、確かめられると思いますが、通販などを利用する場合はハンドルの高さが調節できるタイプにしたほうがいいと思います。
体にあっていない高さのハンドルはかえって体に負担をかけますし安定して使えないので危険です。
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手押し車の折りたたみ式は便利?
家族などと一緒に外出したときなどによく使う場合は折りたたみ式のタイプは便利です。
折りたたみができないと大きい車なら少しコンパクトなタイプを乗せることができますが、車が小さい場合は折りたたみができる方が便利ですね。
折りたたみができないと車に乗せられないことが多いですから。
旅行などの時もコンパクトタイプで折りたたみができるものは便利ですよ。
普段、使う時はミドルタイプやボックスタイプを利用していても、旅行などの時はコンパクトタイプの折りたたみ式を持っていくという方法がありますから。
折りたたみできるタイプは玄関が狭い家などにも便利です。スペースを取りませんからね。
折りたたみタイプの中にはキャリーバッグもついているものがあり、かなり小さくたためるものがあります。
重さも3kg未満のものもありますから、電車などの旅行の時はそういったタイプが便利ですよ。
家族が病院などによく連れて行く場合なども、駐車場からちょっと歩く場合などは折りたたみタイプを使って自分で歩行できますよね。
高齢者は歩けなくなると外出が減り、家の中にばかりいるようになるので良くありません。
まったく歩けない場合は別ですが、手押し車(シルバーカー)を活用すれば行動範囲が広くなる場合は利用した方がいいと思います。
手押し車(シルバーカー)の価格はどれくらい?
老人用の手押し車(シルバーカー)は1万円~10万円と価格に幅がありますが、人気のものや売れているものは10,000円~30,000円の間くらいです。
コンパクトタイプは比較的安価で購入できます。
10,000円~20,000円くらいでもいろいろ選べます。
段差乗り越え機能付きや下り坂用の制動ダンパー付きのタイプなどは30,000円前後くらいが多いです。
急加速時のみ自動ブレーキが作動する抑速ブレーキ内蔵ホイールのタイプは60,000円~80,000円くらいのものが多いですね。坂道が急坂の場合はこういうタイプが安心です。
選び方の注意点で触れましたが、プレゼントなどで選ぶ場合は「ブレーキをかけやすい」「ハンドルの高さが調節できるタイプ」を基準にどういう用途で使うかを考えて選ぶといいですね。
歩行器の4輪タイプのものは福祉用具貸与の対象になるものがありますが、通常の手押し車は介護保険の適用対象外ですから全額自己負担となります。
介護用具店やホームセンター、通販などで購入できます。
まとめ
ブレーキは手元で通常のブレーキと駐車ブレーキがかけられるものがオススメです。
ハンドルの高さの算出方法として「身長÷2+5~15cm」が目安となっているようです。
シルバーカーは舗装された道は力があまりいらないんですけど、芝生の上とか砂利道とかだとけっこう力が必要で大変だったりします・・・