お彼岸のお供え物としてお線香を持って行きたいけれど、購入する時、どんなものがいいか迷ってしまうこともあると思います。
白壇と沈香の違いとか、どこで価格が違うのか気になりますよね。
ここでは基本の、お線香の原料や違い、価格などを紹介したいと思います。
お線香の原料は
進物用のお線香の原料は天然の原料を使っているものが多いですが、メーカーによってかなり香りや配合は異なります。
天然の原料とは伽羅(きゃら)沈香(じんこう)白檀(びゃくだん)丁字(ちょうじ)茴香(ういきょう)桂皮(けいひ)甘松(かんしょう)吉草(きっそう)龍脳(りゅうのう)貝甲(かいこう)山奈(さんな)零陵(れいりょう)安息(あんそく)他などが使われています。
この天然原料を見て気がついた人もいると思いますが、漢方薬や生薬などに使われているものが多いのです。
香りは鼻の鼻腔を通して体に入ってくるものなので、よいお線香は体にもいいと言われています。
お線香はだいたい白壇が主体のものと沈香が主体のものとにわかれます。
進物用のお線香には香水系の香りのものはあまり使われていません。
ビャクダン科の半寄生の常緑樹で、インド、インドネシア原産です。
特にインドのマイソール産が最高品で別名、老山白檀といいます。
扇や彫刻工芸品などにも使われていますので、白壇の扇子などを持っている方もいると思います。
蒸留してとられる白檀油は殺菌効果・防虫効果があります。
アロマに興味のある方はサンダルウッドオイルとして人気がありますのでご存知かもしれません。
【沈香】
カンラン樹ジンチョウゲ科ジンコウ(アキラリア)属で、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアなど東南アジアの国々で産出されています。
沈香という名称は(水に沈む香りの木)からきていて、水沈香樹の樹脂分だけが残ったものを総称し沈香といいます。
水に沈むことから、正しくは沈水香木といい、その沈香の中でも最高品で、特に樹脂分に富む上質のものを伽羅と呼んでいます。
伽羅は1gで2万円以上もするような高級品となります。
沈香は入手困難になっている
スポンサードリンク
沈香はいろいろな自然条件のもとで偶然に育まれるものであり、それを採集するには土中を掘り起こして見つけ出す、または病気の木を探したり幹に傷をつけて長期間放置するなど、とても採集が難しいのです。
ことに沈香は絶滅危惧種として、世界的な視野での保全管理が必要とされているので、ますます入手困難になっているようです。
進物用のお線香の価格を初めてみた人などは、その価格の高さにびっくりする人もいますが、実際にその香りをかぐととても落ち着く香りであることがわかると思います。
とくに入手困難になっている沈香系のお線香はどうしても価格が高めになってしまうのです。
お供え物としてのお線香はどのくらいが相場?
お供え物としてのお線香はだいたい2,000円代から10,000円くらいが多く、なかでも3,000円から5,000円前後が多いといえるでしょう。
お供え用のお菓子を買うときなどの金額に近いともいえますね。
だいたい、売れ筋のお線香を販売員の方に聞けばわかると思います。
白壇系、沈香系といっても、同じメーカーのものでも沢山の種類があり、配合によって香りも違います。
基本的に自分の好みの香りを選べばいいと思います。
お線香のなかには煙の少ないものもありますし、長寸のものや短寸のものがあります。
短寸のほうが使いやすいと思います。
進物用のお線香はプラスチック製の箱や桐箱に入っていることが多いですね。
お線香というと仏事のみのような感じがしますが、結納の時や婚礼の後に、嫁ぎ先のご先祖へのご挨拶、お供え物としても用いられる地域もあります。
お線香で有名なのは鳩居堂、松栄堂、日本香道などでしょうか。
まとめ
良い香りのお線香は高価に思えますが、やはりそれだけの価値があるものが多いです。
自宅用のバラ詰めの紙箱タイプのものもありますが、価格が進物用くらいするものもあります。
香りは好みがありますから、やはりご自分でいい香りだと思ったものを選ぶか、進物用によく売れているお線香を選べば問題ないでしょう。
良い香りのお線香で、ご先祖の供養というのもいいのではないでしょうか。