長時間、飛行に乗る時などや、立ち仕事やデスクワークで同じ姿勢が続くと、足がむくんで困ることがあります。
そのむくみ対策として、最近は「着圧ソックス」が人気になっています。
なかにはむくみをとるというより、足を細くしたいという目的で着用している人もいますよね。
着圧ソックスは正しく使えば効果がありますが、使い方を間違えるとトラブルの原因になりますよ。
着圧ソックスを正しく使わないとトラブルになって危険!
たとえば日焼け止めなども、本当は環境や条件によって数値を選ぶ必要があるのに、つい一番数値の高いものを選びがちですよね。
ほとんど、洗濯物を干すくらいしか外に出ない時でも、「SPF50」でPAもなるべく+が多いものとか・・・
そんな感じで着圧ソックスにしても、圧力が高いものが効果があると思って、圧力が高いものを選んでいませんか?
むやみに圧力が高いものを長時間着用すると、血行障害や、静脈の血栓症などのトラブルになる危険性もあります。
また、段階的着圧ソックスは足首からふくらはぎ、ヒザ、太ももによって圧力が計算されて作られていますが、よりができていたり、正しい位置からずれていたりすると、場所によっては過剰な圧力がかかる場合もあります。
つま先なしタイプの着圧ソックスの先の部分がめくれ上がっていたりすると、過剰な圧力が足の甲などにかかることもあります。
そういう状態では「むくみの解消や予防」どころか、かえって他の部分がむくんだりして逆効果になることもありますね。
さらに着圧ソックスに使われている素材によっては、かぶれなどの皮膚トラブルも発生しています。
通院していて病院から薬を処方されている人などは、担当医に相談してから使ったほうがいいですね。
また「閉塞性動脈硬化症」「バージャー病」「糖尿病」などの持病がある人は命の危険がある場合もありますから、きちんと相談してから使ったほうがいいですよ。
足にケガがある人も着圧ソックスはやめたほうがいいですね。
【着圧ソックスで起きる初期のトラブル】
◆むくみ
◆発疹
◆しびれ
◆かゆみ
◆皮膚が赤くなる
◆足が蒸れる
かゆみ・発疹・皮膚が赤くなる人は「ラテックスアレルギー」がある人などが要注意です。
素材に「ゴム」を使用していないものを選ぶ必要があります。
通気性の良い素材でないと、足などが蒸れやすくなります。
とくに通常でも足に汗を書きやすい人は綿素材よりも、通気性の良いドライ繊維を選んだほうがいいですね。
症状が悪化すると「血行障害」「皮膚の感染症」「ただれ」などがひどくなっていきます。
もったいないからと伝線した着圧ストッキングをはいていると血行障害をまねく可能性が高くなりますから、伝線したストッキングをはくのはやめましょう。
着圧ソックスは医療目的で「下肢静脈瘤」や「深部静脈血栓」「リンパ浮腫」の予防のために使われていたものです。
ただしく使えば「むくみ予防」などに効果を発揮しますが、間違った使い方では「毒」になる危険があるので、正しく使うことが大切ですね。
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着圧ソックスの選び方の注意点
着圧ソックスを正しく使えば、血液の循環・リンパ液の流れ・ 老廃物除去を促進させる効果が期待できますが、間違った選び方をするとトラブルの原因になります。
むくみ予防などの効果を期待する場合は、多少高めでもきちんとした着圧ソックスを選んだほうがいいですね。
◆サイズが合ったものを選ぶ
◆素材の伸縮性が高いもの
◆通気性が高く、抗菌性のある素材を使っている
※ナイロン素材はおすすめできません。
◆ゴム素材を使用していない(ラテックスアレルギーの人など)
◆自分の足の状態によって圧力の高さを選ぶ
※数字が大きいほど、引き締め力が強い
※ hPa(ヘクトパスカル)は、圧力を示す国際単位
※ mmHg(ミリハーゲ)も同様に圧力を示す単位
※ 1.33hPa=1mmHg
◆着圧の持続が長期間続くもの
◆通常は「足首」のサイズを基準に選ぶ
【着圧ソックスのはきかた】
◆履く時のポイント
◎ 指輪等をはずしておく
◎ 爪を整えておく(爪に引っかかる場合もあるので)
◎ ゆっくり引き上げながら履く
◎ 足首部分をキチンと合わせて履く
◎ ひざ上ロングなどの場合は商品によってはマークがあるので目安にする
◎ シワやよりがないか確認する
【着圧ソックスの洗濯】
じつは着圧ソックスを洗濯機で普通に洗っているという人も多いかもしれません。
そのように洗濯機で数回、洗濯すると引き締めの力が落ちてしまうことがあります。
着圧ソックスで人気の商品などの洗濯表示を確認するとわかると思いますが、
◆手洗い
◆日陰干し
◆漂白剤不可
◆乾燥機不可
◆アイロン不可
となっていますね。
つまり、手洗いでなく、洗濯機で洗った場合は「洗濯ネット」を使用して洗ったとしても、着圧効果が落ちる場合もあるので面倒かもしれませんが、「手洗い」したほうが長持ちします。
干す時は「日陰干し」です。
手洗いになっている理由は「デリケートな商品」だからです。
縫製の構造が複雑であり、素材がポリウレタンなどを使っていると熱に弱いために乾燥機等は使えないんですね。
着圧ソックスは寝る時はどうする?
寝るときには圧力の弱いものを選びましょうという人もいますが、昼間も着用していた人なら夜、寝る時は着用しないようにした方がいいと思います。
着圧ソックスは血液やリンパの流れを促進することはありますが、それを改善して、機能を復活させるものではありません。
寝ている間に着圧ソックスをはいていると、かえって顔など、他の部位がむくむこともあります。
就寝時は体を締め付ける下着や寝間着もよくないといわれていますよね。
昼間の立ち仕事やデスクワークでの足のむくみの予防には「着圧ソックス」は(正しく使えば)効果がありますが、就寝時にはおすすめできません。
就寝前に「ひろのば体操」やふくらはぎのマッサージなどでリンパの流れを良くしてから寝るほうがいいと思います。
手と足で握手するようにして行う「ひろのば体操」は転倒防止にも効果がありますし、冷えの解消にもいいですよ。
足首もよく回してください。
足首からふくらはぎに向かってマッサージし、膝の裏から太ももに向かって流します。
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まとめ
着圧ソックスは海外旅行に行く時などに、長時間座っている時などはとても有効な商品ですよね。
機内では足を伸ばしたりなどの運動もなかなか出来ませんし、立つのはトイレにいく時だけということも多いですから。
ただ自分の足に合っていないとトラブルの原因になるので、サイズや圧力を確かめてから使用したほうがいいですね。