最近のサッカー場や学校のグラウンドなどにも人工芝が使われているものが増えていますよね。
また、自宅の庭を人工芝にしている人もいるかもしれません。
人工芝は手入れも楽で、四季を通じて青々としているわけですから、外観上もいいということで人気になっているようですね。
ところが米国政府が人工芝によって重篤な健康被害がもたらされる関連性を認めたようです。
日本の人工芝も同じような成分で出来ているなら「危険」といえるかもしれません。
人工芝のゴールキーパーにリンパ腫やがん患者が急増
【人工芝に使われている成分】
人工芝は合成繊維や廃タイヤなどの素材から作られることが多いようです。
その原材料に「ベンゼン」「鉛」「カーボンブラック」などがあり、「カーボンブラック」と「鉛」は発がん性のある成分とされているようです。
人工芝はケガが多いともいわれていますが、この成分を口腔摂取した場合の安全性のテストなどは十分に行われていなかったようですね。
【米政府が人工芝によるがんなどの健康被害の関連性を認める?】
日本でもスタジアムなどに人工芝を使っているところが増えているようですが、米国では巨大な複合スタジアムや高校のグラウンドなども、人工芝が使われているようです。
この人工芝による健康被害との関連性が、以前からささやかれていたようですが、なかなか公に認められることがなかったようです。
サッカー選手のなかでも、人工芝に直接体が触れる機会が多いのが「ゴールキーパー」ですよね。
米国のワシントン大学の女子サッカー部の2人の女性ゴールキーパーが「非ホジキンリンパ腫」の診断を受けた時、病院には他にもゴールキーパーの選手が数人入院してきたようです。
同じような病気で・・・
ゴールキーパーは試合中も練習中もボールを追って、人工芝にダイブし、その都度、人工芝の黒いゴムくずが飛んで、口や鼻、耳、皮膚の傷口などから体に侵入してきます。
それが重なっていくと、気がついた時には「がん」と診断されているというケースが多かったようです。
ワシントン大学のエイミー・グリフィンさんの記録によれば、38件の記録のうち、34件がゴールキーパーで、すべてが「がんの診断」となり、血液性のがんである「リンパ腫」や「白血病」が多かったようです。
この記録が人工芝と健康被害の因果関係を立証したということではないのですが、実際に公共の場所の人工芝ではなく、自分の庭に人工芝をと考えている人にとっては、使うべきかの判断の材料になるのではないかと思います。
どこの国も利害が絡んでいることで、健康被害があってもすぐに認めたり、調査したりすることが後手に回ることが多いようですね。
それでもようやく米政府も人工芝の安全性に対して重大な関心をもっているようで、3つの政府機関による調査が行われるようです。
がんと診断された選手たちは健康診断を受けていなかったというわけではなかったようです。
初期症状は無痛性で誤診を受けることも多く、はっきりわかる頃には病気がかなり進んでいる状態だったようですね。
まさか人工芝にそんな危険がひそんでいるなんて、夢にも思わない人が多いのではないでしょうか?
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人工芝の庭で子どもやペットが安全に遊べる?
庭付きの一戸建てを購入し、その庭を人工芝にしようかと思っている人もいるかもしれません。
天然芝と違い、当然、伸びないので手入れも簡単です。
通常は人工芝の下に「防草シート」を敷くことも多いので、草が伸びてきても手で抜ける程度なので手がかかりません。
天然芝の場合は芝を刈るという作業が毎年ありますよね。
春先から秋まで、数回、芝を刈る必要があります。
芝をカマや刈り込み鋏で刈るのって、姿勢も辛くて腰痛になったりもします。
それが人工芝なら刈り込みの必要が無いのでたしかに楽ですよね。
また、虫が嫌いな家族もいますよね。
土の庭や天然芝の場合は草だけでなく、虫も当然いますよ。
その虫が嫌いで人工芝にするという理由の人もいるようです。
ですが、米国の人工芝のニュースは、日本の人工芝とは無関係とも言い切れないのが現状です。
安心して庭で子どもを遊ばせたいと思って人工芝にした人もいるかもしれません。
ペットの犬などを遊ばせているかもしれません。
でも、体についた人工芝の成分が、口や耳、鼻、傷口などから侵入して、健康被害をまねく可能性があるかもしれないとなれば、よく考えたほうがいいかもしれません。
上記のように、引き起こされた健康被害は「悪性リンパ腫」や「白血病」「がん」など、非常に重い病気です。
人工芝に使われている成分に有害物質が全く含まれていないならいいのですが、少量でも古タイヤを原材料に使っているものはよく考えてからにしたほうがいいかもしれませんね。
関連性がはっきりしないという場合でも、人工芝のリスクが高いかもしれないということを考えて、よく検討したほうが後悔しないと思いますが・・・
まとめ
スタジアムなどで人工芝が使われるのは経費やメンテナンスなどのランニングコストも安く済むということもあるようですが、自宅の庭に人工芝を使うのは見た目や手入れの重視よりも、やはり安全性に重点を置いたほうがいいかもしれません。
とくに小さな子どもやペットは人工芝からの距離を考えても、有害物質を吸い込む危険が高いですしね。