小野小町の伝説は全国にありますが、秋田県湯沢にもあります。
秋田県の湯沢市小野は小町が生まれ、亡くなった地と伝えられています。
毎年6月に行われる「小町まつり」には市内から選ばれた7人の若い女性が小野小町に扮します。
小町まつり 2017
もともとは昭和41年に国道108号線開通を祝うイベントがあり、京都から小野に帰ってくる小町の姿を再現したのが小町娘のはじまりだそうです。
市女笠姿の7人の小町娘は小野小町が詠んだ七首の和歌を朗詠して奉納します。
本祭の前には宵祭が開催され、小町娘による「小町逢瀬の図」は毎年人気になっていて、七小町撮影会(有料)なども行われます。
本祭には「小町堂」で神事と開会行事が行われ、会場を移して「小町の郷公園」でステージイベントなどが行われます。
稚児行列や小町太鼓、小町踊りなどもあり、毎年、七小町による餅まきが最後に行われます。
「七小町撮影会」は有料で参加費は3,000円・先着100名となっています。
【小町まつり 2017】
◆開催日程
◎ 2017年(平成29年)6月10日(土)~11日(日)
◆開催時間
◎ 2017年6月10日(土)
19:30~21:00
◎ 2017年6月11日(日)
8:30~15:00
◆会場
◎ 小町堂・小町の郷公園
◆問い合わせ
◎ 湯沢市雄勝観光協会
TEL:0183-52-2200
スポンサードリンク
小野小町の「百夜通い伝説」
小野小町の詠んだ百人一首の「花の色は移りにけりないたづらに我が身世にふるながめせし間に」は有名ですよね。
小野小町は生没年不詳で、三十六歌仙の一人であり、平安初期のナンバーワン女流歌人とされています。
色あせてしまった桜の花と老いてしまった自分の容姿とを重ねたこの歌は、よく知られています。
小野小町は絶世の美女ともいわれていますが、実際のところはどうだったのか、よくわかっていませんが・・・
小野小町の墓は京都の左京区の「補陀落寺(ふだらくじ)」、通称「小町寺」にもありますね。
小野小町といえば、もうひとつ有名なのが「百夜通い(ももよがよい)伝説」です。
深草少将(ふかくさのしょうしょう)と小野小町の切ない伝説ですね。
小野小町に惚れて恋文を送ったのち、深草少将のもとに届いた返事には小町のもとに100夜通ってくれたら思いを受けると・・・
それから深草少将は芍薬を持って九十九夜、通い続けました。
そして百夜目の日、深草少将は橋と共に森子川に流されて亡くなってしまうという悲しいお話です。
小町はその亡骸を二ツ森に葬ったと伝えられているそうです。
この深草少将の「百夜通い伝説」にはいくつかのバージョンがありますが、湯沢ではこのような伝説となっているようです。
小野小町が深草少将に百夜通いを頼んだのは小町の疱瘡(ほうそう)が癒えなかったからという説もありますよね。
小町は磯前神社に百夜のうちに病気が治るように祈願したそうです。
その「磯前神社」は「横堀駅」と「三関駅(みつせきえき)」の中間くらいにある神社です。
今は水が枯れてしまったそうですが、かつては泉がわいていて、その水で小町が顔を洗ったそうですよ。
この小野小町と深草少将が出会う場面を演出した「小町逢瀬の図」は宵宮に行われます。
【50回記念 特別公演】
◆2017年6月10日(土)20:15~
小町娘による「小町逢瀬の図」
※劇団わらび座脚本・演出
◆2017年6月11日(日)12:00~
「小野小町」ショートバージョン
※劇団わらび座によるミュージカル
小町の郷公園へのアクセス
平成27年度から、道の駅おがちの隣に新しく出来た「小町の郷公園」で開催されています。
【小町の郷公園】
〒019-0205 秋田県湯沢市小野二ツ森 149
【小町堂】
〒019-0205 秋田県湯沢市小野小町48-17
TEL:0183-52-4264
◆電車利用
◎ JR奥羽本線「横堀駅」下車 徒歩約 10~15分
本祭の当日、6月11日(日)には秋田駅から臨時快速列車「ジパング小町まつり号(全車指定席)」が運行されます。
※秋田駅発が9:43頃で横堀駅着が11:30頃の予定となっています。
◆車利用
◎ 湯沢横手道路雄勝こまちICより約 2分
◆駐車場
◎ あり 無料
まとめ
「小町まつり」と聞くと内田康夫さんの作品、「鬼首(おにこうべ)殺人事件」を思い出してしまいます。
「小町まつり」の最中に殺人事件が起きるんですが、遺体から毒物が検出されたのに自殺と断定され、さらにまた殺人が・・・
という内容ですが、結末よりも「小町まつり」がけっこう印象に残っているんですよね。
この作品が書かれた頃は小町堂で行われていたと思います、かなり前の作品なので・・・
内田康夫さんはよく下見に行かれるので「小町まつり」も実際に見に行ったんでしょうね。