大晦日の除夜の鐘は心に響き渡るような感じがしますよね。
梵鐘(釣り鐘)によって、音も違うんですよね。
除夜の鐘が百八つの意味は何なのでしょうか?
除夜の鐘が百八つの理由は?
大晦日から元旦にかけて寺院の梵鐘を鳴らす、除夜の鐘。
鳴らす回数は108ですが、どうしてなのか理由ははっきりしないそうです。
一般的には108の煩悩を祓うと信じている人が多いかもしれませんが・・・
ただ、寺院の梵鐘の音には苦しみを断ち切って、心を浄化する作用があると考えられているようです。
今は平和な時代ですから除夜の鐘を聞くことが出来ますが、戦時中は金属供出のため、梵鐘を失い除夜の鐘を撞(つ)くことが出来なかった寺院も多かったようです。
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108についての3つの説
【1】眼・耳・鼻・舌・身・意・の六根に関係していて、六根の感じかたに、「好・平・悪」の三通りあり、その三通りの感じかたは、それぞれ、「染・浄」の二通りあり、これらが原因で、人は過去・現在・未来の「三世」にわたり、悩みや苦しみが続くと考えられているようです。
※六根が「好・平・悪」の三通り 6×3=18
※その18通りが「染・浄」の二通り 2×18=36
※その36通りが、「三世」にわたる 36×3=108
【2】1年間にまつわる数字の合計
※12ヶ月、24節気、72候 12+24+72=108
【3】人生の苦悩の根本原因の四苦八苦
※(4×9)+(8×9)=108
除夜の鐘中継は知恩院の大鐘
この大鐘は4月の法然上人御忌、除夜の鐘、1月の成人式の時だけに鳴らすそうです。
午後10時40分から僧侶(17名)が撞き始め、一般の参拝者は見学のみで、入場は同11時40分までに規制されるそうです。
知恩院で除夜の鐘が始まったのは1930(昭和5)年からだそうで、NHKのラジオ中継の要請に答える形で始めたんだとか・・・
大鐘は1636(寛永13)年の鋳造で、高さ3・3メートル、口径2・7メートル、厚さ0・3メートルの国内最大級の鐘で、戦時中の梵鐘の供出を免れたのも、大きすぎて持ち出せなかったという逸話が残っているようですね。
また、相対性理論で知られるアインシュタイン博士が1922(大正11)年に知恩院に立ち寄り、博士が大鐘の直下に立った後に、鐘を打たせたそうです。
そして鐘の真下では、音波が相殺して無音の場所ができることを証明したんだとか・・・
ちなみに日本三大梵鐘は東大寺、知恩院、方広寺の梵鐘で、最古の梵鐘は妙心寺にあるそうです。
妙心寺の梵鐘は国宝で698年(文武2)の鋳造、吉田兼好の『徒然草』にも記されている名鐘です。
現在は宝物館に展示しているようです。
まとめ
除夜の鐘を撞かしてもらえる時は、撞く前に鐘に向かって合掌しましょう。
梵鐘って自動車や工作機械のように量産品ではなく、1つ1つが独自の模様,寸法,文字が入り、時として音色の指定もあるみたいですね。