アタマジラミというと高齢の方は戦後の時代を思い出すかもしれませんが、今、日本でも保育園、幼稚園、小学校低学年を中心にアタマジラミの感染が広がっています。
アタマジラミのことを知らない若い世代が増えているのと、海外旅行などで感染するケースも多いようです。
もし、子供の頭にアタマジラミを発見してもあわてずに、しっかりと対処して駆除すれば大丈夫ですよ。
アタマジラミの感染経路
【人に寄生するシラミの種類】
◆アタマジラミ
※頭髪に寄生し、頭皮から吸血してかゆみや湿疹などを引き起こす
※子供に集団発生しやすい
◆ケジラミ
※主に陰毛に発生しやすい
◆コロモジラミ
※最近日本ではほとんど発生していない
【アタマジラミの感染経路】
◆直接、頭髪と頭髪が触れ合った時
◆タオルや枕、帽子などを共有した時
※保育園などでお昼寝の時に布団が近いと感染することも・・・
◆プールや温泉施設などで、ロッカーや脱衣カゴを共有した時
※赤ちゃんの場合はベビーカーの頭部などもチェックしましょう。
アタマジラミは髪を洗わずに不潔にしていたから発生するというようなことはありません。
ただ、感染すると、アタマジラミは1日の8個もの卵を産みつけるので、駆除しないとどんどん増えます。
【アタマジラミに感染しているか調べるには】
◆成虫は2~4ミリで細長く灰褐色をしている
◆シラミや卵は側頭部、後頭部、両耳の後ろ側をよく観察すると見つかることが多い
◆子どもが頭がかゆいとよくかいている時は要注意
◆卵は手でひっぱっても簡単には取れないので、ヘアーキャスト(フケの一種)と区別は簡単にできる
◆卵は約0.5mmくらいの大きさで楕円形をしている
◆髪の根元近くで毛の片側だけにつく
◆濡れてもシャンプーしても落ちない
◆卵は約7日で孵化(ふか)する
◆家族にも感染しているか調べる
【アタマジラミによる害】
◆寄生部分の吸血による激しいかゆみ
◆かゆくてかきすぎた時の皮膚炎症
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アタマジラミのを見つけた時の駆除方法
アタマジラミを発見した時に、かきすぎて頭皮に傷を作っている場合などは、自己判断せずに皮膚科にかかったほうがいいでしょう。
それ以外の場合は薬局などで薬剤師さんに相談してから、スミスリンシャンプーなどを購入して対処したほうが無難ですね。
【アタマジラミの駆除方法】
◆スミスリンシャンプーで駆除する
※スミスリンシャンプーとはアタマジラミの駆除のための医薬品です。
スミスリンシャンプーを説明書通りに使用した後、通常使っているシャンプーでもう一度洗ったほうがいいですよ。
駆除には10日~くらいで駆除できますが、人によって多少時間がかかることも・・・
スミスリンシャンプーを毎日使ったからといって効果が高くなるわけではないので、使用説明書をしっかり読んで、それに従って使ってください。
シラミ駆除専用クシ(ニットフリーコーム)の併用をおすすめします。
スミスリンシャンプーをしない時でもニットフリーコームなどは毎日使用したほうが、早く駆除できる可能性があります。
◆卵を取り除くための「シラミ駆除専用クシ」を使用する
※「ニットフリーコーム」はシラミ駆除に効果の高いクシで、皮膚や毛髪を傷つけない構造になっていて、欧米ではプロのしらみ駆除団体がうなった国際特許取得しているクシ
ニットフリーコームで丁寧に髪をすいて卵を取り除きます。
洗面器に60℃以上のお湯を入れておいて、クシについたシラミや卵を楊枝や古い歯ブラシなどで落としながら作業するといいですよ。
※シラミは60℃以上で死滅します。
◆敏感肌やアレルギー等の場合はスミスリンシャンプーではなく、シラミノンノンを使う
◆頭を丸坊主にする
※女の子には難しいですし、男の子でも抵抗がある場合もありますね。
※駆除するには髪の毛は短いほうが駆除しやすいですが・・・
アタマジラミをうつさない、うつされないための予防法
【アタマジラミの予防法】
◆タオルや帽子を共有しない
◆頭と頭(髪と髪)を接触させない
◆毎日洗髪する
※子どもの頭は大人がチェックする
◆タオルや衣類などの洗濯の時に一緒に洗わないで別々に洗う
※感染者が家族にいる場合
◆寝具やカーペット、床などはこまめに掃除機をかける
◆感染者の衣類で熱湯消毒が出来る素材は熱湯消毒する
※60℃でシラミが死滅するため
◆衣類乾燥機がある場合は60℃くらいで30分間の使用で効果がある
◆洗えないものはポリ袋に入れて、きちんと密封し、2週間放置する
※卵が孵化する期間も含めて、2週間で卵も虫も駆除することができる
◆ドライヤーの使用は駆除には効果がなくても、予防には効果があるといわれている
◆整髪料の使用も予防に効果があるといわれている
まとめ
アタマジラミの寿命は約1ヶ月で、その間に100個前後の卵を産み、繁殖力が強いので早急な駆除が必要です。
早めに発見しないと家族全員に感染することも珍しくありません。
しかし、きちんと駆除すれば大丈夫ですから、面倒でもしっかり駆除して、新たな感染を防ぎましょう。