浅漬けは食中毒の原因になり家庭で作る場合も要注意!予防方法は?

平成24年に北海道で起きた食中毒事件では、7名の方が亡くなられましたね。

食中毒と聞くと生肉や魚介類などを思い浮かべる人が多いのですが、じつは「浅漬け」も危険なのです。

北海道の食中毒事件では原因食品が「白菜きりづけ(白菜の浅漬け)」があげられています。

市販品だけでなく、家庭で作る場合も十分に注意する必要があります。

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浅漬けも食中毒の原因となるので家庭でも要注意!

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夏になると食中毒が増えてきます。

とくに屋外でのバーベキューで、普段料理をしない人が調理すると、器具などの扱いに気をつけないので食中毒を引き起こしやすいといわれています。

また、夏はお祭りなども多いので、屋台で買って食べる「浅漬け」で食中毒を引き起こした例もあります。

通常、漬物というのはしっかりした塩分濃度で、時間もかかるために乳酸菌による発酵も十分な場合が多いのです。

それに比べて「浅漬け」は短時間で漬け込み、塩分濃度も低く(2~3%)、十分な発酵もしていないんですね。

ですから「浅漬け」というのは漬物ではなく、「サラダ」と同じ扱いになります。

食中毒の原因となる菌が生野菜や果物などに付着してしまうと、きちんと流水で洗い流さない場合、生で食べた時に「腸管出血性大腸菌 0-157などの菌」が付着している場合があります。

「腸管出血性大腸菌 0-157」に汚染された浅漬けやサラダを食べると、多くの場合2日~5日の潜伏期間の後に「激しい腹痛」「水のような便」「血便」「発熱」などの症状が出ますが、発熱は37度台くらいです。

体力のない高齢者や免疫力の低い乳幼児などは溶血性尿毒症症候群や脳症などの合併症を起こしやすく、場合によっては死亡することもあります。

生野菜や生で食べる果物の食中毒のリスクをあまり認識していない人が多いため、家庭でも洗浄などが不十分な場合が多く危険です。

食中毒の原因菌となるのは「0157」だけでなく、生卵、食肉についている「サルモネラ菌」や生ハムなどの食肉加工品、未殺菌乳、ナチュラルチーズなどの乳製品(非加熱で製造されたもの)、スモークサーモンなどの魚介類加工品などにつく「リステリア菌」などもあります。

日本の梅雨からの高温多湿の時期はとくに、食中毒が起きる可能性が高いので、食材の扱いには十分な注意が必要となります。

家庭に高齢者・乳幼児・妊婦などがいる場合はとくに気をつけて、なるべく加熱して食べたほうが安心です。

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野菜の下処理のポイント

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泥などが野菜についている場合はわかりやすいのですが、そうでなく、目に見えない汚れもしっかり落とす必要があります。

◆ポイント

◎ 流水で洗う

ボールなどにためた水で洗うのではなく、流水で野菜の汚れを落とします。

葉物は葉と葉の間や根元などもしっかり洗い流しましょう。

レタスやキャベツなどの場合は外側の葉だけでなく、葉と葉の間に細菌がいることがあるので、1枚ずつ丁寧に洗います。

ジャガイモなどの野菜を洗うタワシは調理器具用とは別に用意して使います。

ブロッコリーなどはなるべく小さい房にわけると洗いやすくなります。

市販の浅漬けなどは殺菌剤が使われています。

これは食中毒の防止対策として、次亜塩素酸ナトリウムなどの薬剤を浸かって殺菌しているんですね。

もちろん、十分なすすぎもされていて、その薬品による健康被害は心配ないとされていますが、家庭で浅漬けを作る場合はほとんどの人が薬剤による殺菌はしていないと思います。

0157の菌が野菜などに付着していても、ニオイや見た目ではわからないそうなので、しっかり洗うことが大事なポイントになりますね。

家庭での食中毒の予防方法

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【食中毒予防の三原則】

食中毒菌を

◆つけない

◆増やさない

◆殺す

【家庭での食中毒の予防のポイント】

◆野菜は流水でしっかり洗う

◆調理器具はよく洗浄してから使う

◎ まな板は魚介類や肉と生で食べる野菜などとは別にする

※もしくはその都度、しっかり包丁も含めて洗剤できれいに洗ってから使う

◆野菜は新鮮なものを購入する

◆腸管出血性大腸菌の場合は75℃以上で1分間加熱すると死滅する

◆調理前、調理中など、こまめに手をよく洗う

◆調理する時に、生野菜と肉などを挟む箸やトングは同じものを使わない

※とくにバーベキューなどで注意が必要!

◆作った料理はなるべく早く食べる

◆残った料理を冷蔵庫で保存する時も清潔な容器に入れ、なるべく早く食べきる

◆ニオイやちょっと食べて変だと思ったら、思いきって処分する

◆調理前の食・調理後の食品を室温に長く放置しない

◆長時間室温に放置したものは処分する

◆冷蔵庫などで保存していた料理を温める場合はしっかり全体が75℃以上になるように加熱する

◆夏場の冷凍食品の解凍は室温ではやらない(食中毒菌が増える)

◆残った食品はきれいな容器になるべく小分けにすると早く冷めて冷蔵庫に保存できる

◆生野菜でなく、100℃のお湯で5秒間湯がくと除菌の効果がある

◆いったん解凍したものは再冷凍しない(食中毒菌が増える)

◆冷蔵・冷凍が必要な食品は帰ったらすぐ冷蔵庫に入れましょう

◆細菌の多くは、-15℃では増殖が停止するといわれていますが、細菌が死ぬわけではないのでしっかり洗い、早めに消費しましょう

◆残った料理を電子レンジで温める場合は中心部などが冷たい場合があるので、時々かき混ぜ、中心部の温度75℃で1分以上加熱となるようにする

◆タワシやスポンジも使った後は洗剤でしっかり洗浄して、できれば熱湯をかけて消毒する

◆夏場はスーパーなどで肉や魚などを購入した場合、保冷バッグに氷を入れて持ち帰るようにする

◆肉や魚を触った手で、生野菜を触らない

◆カット野菜などを購入した場合もきちんとよく洗う

まとめ

生野菜サラダなどが好きな人は、野菜は流水でよく洗い、なるべく一度に食べられる分だけにしたほうが安心ですね。

0157の場合、室温で放置すると15分~20分位で、2倍に増えるそうなので料理も手早くしたほうがいいようですね。

ちょっと不安な場合は温野菜にして食べたほうが高齢者や乳幼児などは安心して食べられると思います。

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⇒■バーベキューで食中毒防止の注意点|予防方法や着火剤の扱いについて

 

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