婚礼や結納などのめでたい儀式の時に出される桜湯。
ほのかに香る桜の香りとほどよい塩加減がとてもいいですよね。
ほんの少量ですが、結婚式などではないとなかなか飲む機会がないかもしれません。
桜湯をいただく時の作法なども紹介したいと思います。
桜湯とは
【桜湯】
桜湯とは塩漬けにした八重桜の花をいれて飲む湯で、祝賀の席で飲まれることが多いものです。
でも、それは現代の話で江戸時代初期までは違っていたようです。
桜は種類によって花が散る時に急に色がさめてしまうことがあり(桜ざめ)、このことから気持ちが冷めることにつながって縁起の悪いものとされていたようです。
ですから婚礼の席で桜湯が出されることはなく、桜の季節の婚礼も避けられていたようですから時代とともにかわるものですね。
今は桜の塩漬けに湯を注ぐと「花が開く」のをめでたいこととして考えられているようです。
婚礼などの席では「お茶を濁す」「茶番」「茶々を入れる」など、お茶はよくないとされ桜湯が使われるようになりました。
桜湯の他にはめでたい席では昆布茶が「よろこぶ」につながるということで出されることが多いですね。
スポンサードリンク
桜の花の塩漬けはどんな桜でもいいの?
桜湯で使う、桜の塩漬けは八重桜の七分咲くらいのものを使います。
お花見は優しいピンク色のソメイヨシノですが、桜の塩漬けにするのは花びらが幾重にもある八重桜を使います。
軸ごと摘み取った八重桜を塩と梅酢で漬けたものです。
使う八重桜は排気ガスなどのかからない場所にある木のものを使います。
八重桜はソメイヨシノよりも色が濃く、見た目が華やかです。
桜湯の他には和菓子や桜ごはんなどにも使われています。
銀座の木村屋總本店の桜あんぱんも有名ですね。
※昔、よく買って食べました。
手作りもできますが、桜の塩漬けは市販もされているのでそれを使ってもいいですね。
桜の花の抽出物には老化を抑制する作用があり、抗糖化食品として注目されているようです。
桜湯の香りの成分はクマリンで、抗酸化作用や抗菌作用がある物質です。
ただし、肝毒性もあるそうで、エキスを抽出したサプリメントなどを長期間にわたって大量に摂取することは避けたほうがいいそうです。
桜湯をいただく時の作法は?
【桜湯の入れ方】
◆通常は水でひと洗いしたものを小さな茶碗に1輪~2輪入れる
※桜湯に使う桜の塩漬けの塩加減による
◆熱湯を注ぐ
◆軽くかき混ぜる
※必ず塩加減を確認する
※塩がきつすぎても薄すぎてもおいしくない
【桜湯のいただきかた】
◆桜湯は小さな茶碗で出されるので通常は全部いただく
◆桜湯の桜は食べない
※この後はそのまま桜は残しておくという作法
※残った桜は懐紙に包んで茶碗には残さないという作法とがある
まとめ
桜湯はおめでたい時くらいしか飲む機会がないので、もうずいぶん前になりますね、最後に飲んだのは・・・
桜湯のほのかな香りがとても好きですね。
八重桜が手に入るひとは自分で桜の塩漬けを作ってもいいかもしれません。