「凧市」は江戸時代からの行事であり、当時の江戸は火事に見舞われることが多く、火事になると風が大火につながることから、風を切って上る凧を火除けのお守りにするために、王子稲荷神社の奴凧を「火防の凧(ひぶせのたこ)」として買い求めたのが始まりです。
「凧市」の日には「火防けの凧守」を求める人で行列ができます。
王子稲荷神社の凧市 2016
王子稲荷神社の「凧市」は毎年、2月の午の日に開催されます。
初午の日が混み合いますが、今年はとくに初午が土曜日なので、さらに混雑しそうですね。
王子稲荷神社の境内の社務所近くには「凧屋」がお店を出します。
小さいものだと1,080円くらいで購入できますよ。
【王子稲荷神社の凧市 2016】
◆開催日程
◎ 初午 2016年(平成28年)2月6日(土) 戊午 (つちのえうま)
◎ 二の午 2016年(平成28年)2月18日(木)庚午 (かのえうま)
◆時間
◎ 10:00~18:00
◆住所
◎ 北区岸町1-12-26
◆問い合わせ
◎ 王子稲荷神社
TEL:03-3907-3032
この王子稲荷神社は関東稲荷社の総社として、狐にまつわる言い伝えが多く残っています。
狐の石像も多数あり、落語の「王子の狐」の舞台としても知られています。
【王子狐の行列】
毎年大晦日の夜に王子では「王子の狐の行列」が見られます。
狐に扮した人たち集まって、神社に参詣する一大イベントなんですね。
毎年、大晦日になると関東一円から狐が集まって装束を整えて王子稲荷にお参りしたという言い伝えを残す行事だそうです。
行列は深夜0時出発します。
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凧市で柴田是真の「額面著色鬼女図」が公開される
柴田是真(しばたぜしん)の「額面著色鬼女図」は神社の資料館にあり、正月三が日と凧市の午の日に公開されます。
※公開時間 10:00~16:00
柴田是真は幕末から明治を生きた、絵師であり蒔絵師でもあり、漆芸家でもあった人で、世界的にも知られています。
この柴田是真の作品である「額面著色鬼女図」は大きな絵馬です。
絵馬と聞くと大きくてもそれほどじゃないようなイメージがあるかもしれませんが、縦190cm・横245cmもあるんですよ。
ここに書かれている図は源頼光の家臣である渡辺綱(わたなべのつな)が女に化けた茨木童子の腕を切り落としたのですが、鬼女は綱のおばに化けて綱から腕を取り戻したという伝説をもとに描かれたものです。
この「額面著色鬼女図」は見た人を慄然とさせた是真の出世作ですね。
このほかにも谷文晁筆の板絵著色の龍図や数多くの文化財が保存されていますよ。
「額面著色鬼女図」や谷文晁の龍図は国認定重要美術品です。
正月三が日と凧市の時しか公開されないので、凧市に行ったらぜひ見てくるといいですね。
渡辺綱の鬼退治の記事はこちらでどうぞ↓
⇒■節分の豆まきの由来で渡辺家が豆まきをしない理由って?鬼より強い?
王子稲荷神社へのアクセス
◆電車利用
◎ JR王子駅北口 徒歩約7分
◎ 東京メトロ南北線王子駅 徒歩約7分
まとめ
王子稲荷神社の境内には「狐の穴跡」と「願掛けの石」があります。
通称「御石様」と呼ばれる「願掛けの石」は願い事を念じながら「御石様」を持ち上げて祈願します。
「御石様」を持ち上げた時に想像したより軽かったら願い事が叶うそうですよ。
もし重かったら「努力するように」ということみたいですね。
でもこの「御石様」はけっこう重いようです・・・
「狐の穴跡」にお参りするには「願掛けの石」の横にある階段を登って行ってください。