高所から子どもが転落する事故多発!転落原因と対策について

最近は高層マンションが増えて、それにともない子どもが高所から転落する事故が増えています。

ほんのちょっと、親が目を離した隙にベランダから転落して死亡するという痛ましい事故が多く発生しています。

大人の思考や目線で考えていると転落の危険を防ぐのは難しくなります。

大切な子どもを守るために転落防止の対策をしておきましょう。

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高所から子どもが転落する事故が急増中

高所からの子どもの転落事故02 - コピー

都内の高層マンションのベランダや窓から転落して病院に運ばれた子どもはここ5年間で100人以上もいるそうです。

5歳以下の子どもですね。

高層マンションで育った子どもは地面が見えないところで育ちますよね。

ですから地面から、今自分がいる高さに対して危険を感じないようになっているそうです。

落ちるという感覚が理解できないので、恐怖心も身につかず、10階以上の建物のベランダから乗り出したり、窓から身を乗り出すことが危険であるという認識が全く無いことが少なくないようです。

それは子育てをしている親世代にも言えるようです。

親のほうも高さに関する危険意識が低いために、子どもがベランダによじ登ったり、窓から身を乗り出す危険に対して対策をとっていない家庭が多く見受けられるそうです。

とくに就学前の5歳以下の子どもは、ちょっと目を離した隙に足がかりになるものを使ってベランダの柵にのぼっていたりします。

好奇心旺盛な時期ですから子どもはどんな行動をとるかわかりません。

大人の想像を超えた行動をとるので、事故が起こってしまってから後悔してもしきれませんよね。

ベランダにものが置いてなくても、部屋にひとりで残された場合などは、部屋の椅子などをベランダに持ち出し、それを使って外を見ようとした時に転落してしまう事故も多いのです。

本来は「大きな音に対する恐怖」と「落ちる恐怖」が本能的な恐怖心であるともいわれています。

それなのに「落ちる恐怖」を経験しないで育つと、勇敢というのではなく、本来必要な程度の落ちる恐怖心がわからずに成長してしまうので事故につながってしまうようです。

神経質すぎるくらいになるのは問題ですが、事故が起こりうる可能性をできるだけ排除する必要がありますね。

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高所平気症とその対策

高所からの子どもの転落事故03 - コピー

「高所恐怖症」というのは多くの人が知っていると思います。

でも今、高所からの子どもの転落事故は「高所平気症」によって起こっているともいわれています。

高い所に対する恐怖心は就学前の5歳以下で経験していないと中学に上がってからでも、高さに対して注意を怠るようになり、事故につながります。

子どもは毎日の生活の経験から、自分の目線を基準として床や地面との距離を把握し、自分の目線よりもかなり高い場所には恐怖心を感じるという感覚が就学前くらいまでに形成されるそうです。

たしかに昔は外で遊ぶことがほとんどで、木や屋根に上って遊んだ経験をした人も多いと思います。

けっこう低い木でも落ちると痛いという経験をしますよね。

木登りは無理でも、滑り台とかジャングルジムとか鉄棒などを経験させ、高い位置はスリルがあると同時に危険もあることを自然と覚えさせることが大切です。

遊びの中で、じょじょに必要な知識と経験が「知恵」となっていきます。

もちろん、危険がないか確認して見守る必要はありますが・・・

小さい頃から高層マンションで育つと1階から10階以上の自宅の部屋までも、エレベーターを使うのであっという間につきますよね。

しかもたいてい、エレベーターは外の景色が見えないので、高さの感覚もわからない数秒の間についてしまいます。

自分がどれくらい地面から高い位置にいるのか、よく理解できていない子どもが多いんですね。

普通は2階の高さからでも落ちる場所や状態によって死ぬことがあるとわかっているので落ちる恐怖がわいてきますが、そういった感覚がマヒしたままだと必要な注意も怠ってしまうようになります。

できれば小学校に入学する前に、できるだけ高さに対する自然な恐怖というものを経験させてあげたほうがいいですね。

転落事故を防ぐための対策をしっかりとろう

建築基準法でマンションのベランダの柵は110cm以上と決められていますが、この程度の高さは子どもはちょっとしたものを利用して乗り越えてしまう危険があります。

子どもは室外機の上に乗ったり、ベランダに置かれていた椅子やプランターの台などを利用して柵を飛び越えてしまう事故が増えています。

前述の「落ちる」という感覚と高い所に対する恐怖心が正常に働いていないと、高さ10階以上の高層マンションからでも柵を乗り越えて飛び降りてしまいます。

とくに幼児の場合は外の景色を見たいとか、下の景色を見たいという好奇心から何かを使って柵をよじ登ろうとします。

ですから、子どもが小さい時はとくに目を離さず、ベランダにもしっかり対策が必要です。

【転落事故防止のための対策】

◆ベランダに子どもの足がかりになるようなものを置かない

※椅子・台・ラティスなど

◆柵が横格子だと足がかりになるので対策が必要な場合もある

◆たとえ数分でも子どもが小さい場合は部屋において外出しない

※けっこうこれは難しいかもしれませんが、5分ほど部屋に一人で残された時に転落事故が起きた例もあるようです。

また、家族が在宅中でも、椅子を使って部屋の窓から飛び降りてしまったケースも・・・

TVアニメを見ていて、空を飛ぶシーンがあり、自分も飛ぼうと思ってしまったようですね。

恐怖心が正常に育っていないと、落ちたらどうなるかが想像できないので、飛び降りたりするなどの行動をとったりします。

もちろん、飛び降りるつもりなどなくても、外をのぞくつもりだけでもあやまって落ちてしまうケースも多々あります。

大人だけなの生活なら、高層マンションなどで高層階に住んでいるなら、ベランダに椅子とテーブルを置いて夏や天気のいい日はそこでランチしたり、夜ならお酒を飲んだり・・・ということも楽しいですが、小さな子供がいるうちは避けたほうが安全だと思います。

まとめ

高層階から転落した事故は、多くの場合、死亡か重症以上となっています。

大切な子どもの生命を守るためにも、高層階に住む人はベランダなどの使い方はよく考えたほうがいいですね。

事故が起きてしまってからでは遅いですから・・・

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