甘酒と白酒は同じものか、もしくは酒粕で作ったものを白酒と思っている人が多いようです。
酒粕にはアルコールが含まれていますからね。
酒粕でつくった甘酒の場合、たくさん飲んで運転すると飲酒運転になるケースがありますから注意が必要です。
甘酒とは
【甘酒は2種類】
◆米と米こうじから作る甘酒
甘酒は2種類あり、ひとつは米と米こうじから作るアルコールをほとんど含まない甘い飲み物です。
米と米こうじから作られた甘酒の甘さはとても美味しいですね。
「一夜酒(ひとよざけ)」ともいわれています。
この方法で作られた甘酒はお子さんでも飲めるものです。
◆酒粕を使った甘酒
もうひとつは酒粕を使って作った甘酒です。
鍋にお湯を沸騰させて酒粕をちぎりながら入れてふやかし、火にかけて砂糖とおろし生姜を加えて作った甘酒です。
おろし生姜は好みですが、入れたほうが断然美味しいです。
ただ、酒粕を使った甘酒はアルコール度数が8%くらいあるので、(沸騰させると多少アルコールは飛びますが)お子さんは飲めません。
甘酒は冬のイメージがありますが、夏の季語になっていて、江戸時代には水で冷やしながら甘酒を売っていたそうです。
ビタミンが豊富に含まれ、必須アミノ酸なども多く含む米と米こうじから作った甘酒は、夏バテ防止によいとよく飲まれていたようです。
飲む点滴といわれていますよね。今は・・・
また、産後の肥立ちが悪い場合にも甘酒はよく飲まれていたそうです。
酒粕で作る甘酒は、鍋にお湯を沸かしてから小さめのストレーナー(ザル)やみそこしの中に酒粕をちぎっていれてこして作るとさらっとした甘酒が出来ます。
砂糖は少し控えめの甘さくらいのほうが美味しいと思います。
お玉やターナーなどで酒粕をストレーナーやみそこしに当てて細かくするようにして、おろし生姜も最後にみそこしやストレーナーに入れて、絞り汁だけ使ったほうが口当たりがいいですよ。
多めに作った場合、温めなおしは鍋でするよりも、マグカップ等に移してレンジでチンしたほうが簡単です。
鍋で温めると、気をつけないと甘酒の縁が焦げて美味しくなくなることもあるので・・・
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白酒はリキュール類になるお酒
もともと桃の花びらを漬けた「桃花酒」というものが飲まれていたようですが、江戸時代からは白酒が好まれるようになりました。
白酒はれっきとしたアルコール度数9%くらい、糖質45%程度のお酒で、酒税法ではリキュール類に分類されています。
蒸したもち米や米こうじにみりんや焼酎を混ぜて仕込み、1ヶ月程度熟成させ、もろみごと臼でひいてつくります。
その江戸時代に有名だった豊島屋の白酒誕生秘話では、豊島屋十右衛門の夢枕に紙雛様が立って、白酒のつくりかたを伝授して出来たとされています。
桃の節句の前に売り出され、江戸中の評判になって、「山なれば富士、白酒なれば豊島屋」と詠われるまでになったようです。
その豊島屋の、もち米、米麹を味醂に仕込み、石臼で擦った伝統的な白い酒は今でも販売されています。
都内のお住まいなら本店が千代田区の御茶ノ水小の近くにありますからそこで購入できますし、また行けない人もオンラインショッピングがあります。
白酒はれっきとしたお酒なので、自家醸造は出来ません。
白酒は読み方で違うお酒になる
「白酒」にはいろいろな読み方があり、読み方で違うお酒になります。
◆しろざけ
※ひな祭りなどに飲む甘みの強いお酒
◆しろき
※神事に供されるお酒
◆はくしゅ
※どぶろく
◆バイチュウ
※中国酒でアルコール度数の高い蒸留酒
※白は透明という意味で透明なお酒
まとめ
運転する機会が多いので、甘酒はほとんど米と米こうじから作った甘酒を飲んでいます。
酒粕を使った甘酒は出かけない日か、夜くらいでしょうか・・・
酒粕を使った粕汁などでも、お酒の弱い人の場合、たくさん食べた場合のすぐの運転は避けたほうがいいかもしれません。
過去に粕汁を食べて、酒気帯び運転容疑で書類送検された人もいるようですから・・・
アルコールの沸点は約78.3℃、水は約100℃なので、粕汁を作る時は煮立てる時間を長くするとアルコールは少なくなるようです。