急に暑くなってきましたね。
この時期でも熱中症対策は必要です。
とくに外出が少なく、室内にいるからといって対策を怠ると「かくれ脱水」を起こし、熱中症になる危険性があります。
高齢者のいるご家庭では、とくに注意が必要ですね。
熱中症対策は室内でも必要でかくれ脱水に要注意
これといった症状が出にくいのが特徴の「かくれ脱水」は脱水症になりかけているのに、本人や周囲がそれに気がつかないために対策が取りにくいといわれています。
本格的な脱水症になる前に有効な対策をとらないと、重症化する恐れがあります。
とくに夏になると「夏バテ」になる人もいると思いますが、食欲が落ちたり、疲れやすくなる背景として「かくれ脱水」があるケースもあります。
体液が減少することによって、消化器系の血流も悪くなりますから、さらに悪循環になるケースも考えられます。
脱水症というと屋外の炎天下で起こると考えられがちですが、じつは室内で起こることのほうが多く、とくに気密性の高いマンションなどの集合住宅は熱中症になるリスクが高いと考えられています。
【かくれ脱水を起こしかけている時にでも、水分を控えてしまうケース】
◆運転中
◆夜寝る前
つまり、トイレに行くのを控えるために水分を控えてしまうと脱水症を引き起こしてしまうんですね。
【熱中症になる過程】
◆体温が上昇する
↓
◆発汗する
↓
◆体液が不足して脱水症になる
↓
◆熱中症になる
【熱中症にかかりやすくなる状況】
◆睡眠不足
◆温度・湿度が前日より急激に上がる
◆涼しい室内から気温の高い屋外に急に出る
◆室内でも直射日光が当たる場所に長くいる
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高齢者の熱中症の症状と対策
【熱中症の症状と対策】
◆軽度
◎筋肉痛や足がつるなどの症状
◎めまいやたちくらみがある
◎ふいてもどんどん汗が出てくる
★対策
◎体を冷やして安静にする
※体温を下げるポイントはくび 脇の下 太ももの内側を冷やす
◎水分・塩分・糖分を補給する
◎風通しのいい涼しい場所に移動する
◆中度
◎疲れやだるさといった倦怠感を感じる
◎頭痛・吐き気・嘔吐がある
◆重度
◎意識障害を起こす
◎体温が高くなる
◎けいれんをおこす
中度の段階ですみやかに医療機関を受診しましょう。
高齢者の多くは体感温度がわかりにくい傾向があります。
そのための対策もしておきましょう。
◆温度・湿度計を設置する
※夏場 気温28度 湿度70%以下が目安
◆血流を良くするためにタンパク質を含む食品をとる
◆20分以上の有酸素運動で軽く汗をかくようにする
※運動後の水分補給も忘れずに
◆吸湿性や通気性のよい衣類を着用する
自宅で作る経口補水液のレシピ
【経口補水液の材料】
◆水 1000ml
◆塩 3g
◆砂糖 40g
◆レモン汁 小さじ2
(1)水1000mlを沸騰させ、その中に塩と砂糖を加えよく混ぜる
(2)あら熱が取れたらレモン汁を加える
500mlのペットボトル2本分です。
高齢者はいっぺんに水分をとることができない場合が多いので、こまめに少量ずつ飲んでもらいましょう。
まとめ
高齢者は電気代を節約して、室温がすごく高くても冷房を使用しないことがありますが、冷房や扇風機などを併用しながら室温を28℃に保つようにしないと脱水症を引き起こしやすくなります。
とくに夜間は注意が必要ですね。
年をとると頻尿になって、夜間にトイレに行く回数も増え、そのわずらわしさから水分を控えてしまうとかくれ脱水になりやすく、徐々に症状が悪化するケースもあります。
夏場はしっかり水分補給をするのが、熱中症対策のひとつのポイントになります。