起業したばかりの法人で高速道路をひんぱんに使う仕事のため、割引などの特典があるETCカードを作ろうと思っても個人のカードのように簡単には作れないので断られてしまったという経験をした人も多いのでは?
個人名義のカードを使うと公私の区別がつかないと指導を受けるため、しかたなく高速料金を現金払いでしているところもあるようです。
そういった新規法人ではETCカードを持つことができないのかというと、そんなことはないのです。
新規法人のためのETCカードというのがあるので、それを利用するといいと思います。
ETCカードを作るのに新規法人だとなかなか作れない
法人といっても中小企業や個人事業主のような場合、個人が作るクレジットカードのように、簡単には法人カードが作れません。
その理由は会社設立から3年以上、決算が良くないとクレジットカードを発行してくれないからですね。
まして新規に立ち上げたばかりの法人は倒産の心配も高いので、クレジットカードの発行は見送りとなることがほとんどです。
実績がない会社では、クレジット会社もカード発行はできないと判断するのが通常です。
でも、仕事柄、毎日のように高速道路を利用する場合は困りますよね。
個人カードを使うと公私の区別ができないために、けっきょくその都度、現金払いをしなければなりません。
従業員に高速料金をいちいち渡すという手間だけでなく、領収書などの紛失も起こりますね。
領収者がないと必要経費として落とせないので困りますよね。
また、ETCカードなら時間帯や休日などの割引が受けられるのに、現金払いの場合はその割引も受けられませんから、経費が高くついてしまうという結果になります。
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ETCカード法人用で新規法人でも作れるのは?
今までにクレジット会社からETCカードの発行を断れてしまっても、新規法人でもOKのETCカードの発行をしてくれるものがあります。
クレジット会社から断られたのに作れるカードなんて怪しい・・・
そう思うかもしれませんが、心配いりません。
その理由は「走行金額」に応じて「手数料」がかかるからです。
通常のクレジット会社が発行しているETCカードなら「手数料」はかかりません。
ですが、新規法人の場合は倒産のリスクが高く、実際に5年以内に倒産してしまう会社が多いので、そのリスク回避のためにかかる費用です。
もうひとつは新規法人でも発行してくれるETCカードはクレジット機能がついていません。
つまりETCカードとしてしか使えない、高速道路でしか利用できないカードということです。
走行金額に応じて手数料を払ったのでは現金払いのほうが得なんじゃ?
と思うかもしれませんが、実際には休日割引や深夜割引が適用されるETCカードを使用すれば、手数料を支払っても得することが多いんですね。
さらに利用明細で管理が楽になります。
利用明細には入り口や出口のインター名が記載されていますし、カードごとに金額が明確に出ます。
領収書の紛失の心配もしなくてすみますし、高速料金を現金で渡す必要もなければ、立て替えの場合の精算の必要もありません。
また、マイレージがつくタイプのカードを申し込んだ場合、たまったマイレージのポイントは無料通行分として還元できます。
たまったポイントを自動で還元額(無料通行分)に交換してくれるサービスとかもあるので便利ですよ。
ただ、マイレージのつくタイプは手数料が高いので、あまり走行金額が高くない場合は手数料の安い「マイレージのつかないタイプ」のほうがいいかもしれません。
マイレージがつかなくても深夜割引や休日割引は適用されます。
また、ハードルは高くなりますが、手数料のかからないカードもあります。
主に利用するのが首都・阪神高速道路の場合は最大20%の割引があり、平日朝夕・深夜・休日割引は適用されます。
このカードの場合は利用車両が限定されます。
法人のETCカードを利用した料金の支払いは口座振替になります。
この法人用ETCカードは必要カード枚数を申し込むことができるので便利ですね。
従業員の車でもレンタカーでもETC車載器がついていれば、利用可能です。
【新規法人でも作れるカードの種類】
◆法人ETCカード UC
◎ 手数料 5%
◎ マイレージ還元なし
◎ 深夜割引・休日割引あり
◎ クレジット機能なし
◆法人ETCカード セディナ
◎ 手数料 8%
◎ マイレージ還元あり
◎ 平日朝夕割引・深夜割引・休日割引あり
◎ クレジット機能なし
◆首都・阪神高速ETCカード(コーポレートカード)
◎ 手数料なし
◎ 首都高速・阪神高速の利用金額に応じ最大20%の割引
◎ NEXCOの高速道路の割引なし
◎ 平日朝夕割引・深夜割引・休日割引あり
◎ 利用車両限定(カード記載車両以外利用不可)
◎ 審査基準がUCやセディナのカードに比べて高い
割引やマイレージについて
【ETC割引の種類】
◆平日朝夕割引
※ETCマイレージサービスに登録した人限定
※平日 朝:6;00~9:00 夕:17:00~20:00
※地方部
※利用回数に応じて還元額(無料通行分)がつく
★1ヶ月の割引対象となる利用回数
◎ 5回~9回 還元率 通行料金のうち最大100km相当分を約30%分還元
◎ 10回以上 還元率 通行料金のうち最大100km相当分を約50%分還元
※1ヶ月の利用が5回に達しなかった場合は還元率は適用されない
※休日割引・深夜割引・アクアライン割引が適用される利用は平日朝夕割引の対象外
◆休日割引
※普通車・軽自動車等(二輪車)限定
※土曜・日曜・祝日
※地方部
※30%割引
※NEXCO東日本/中日本/西日本(NEXCO3社)が管理する地方部の高速道路
※(東京・大阪近郊は対象外)及び宮城県道路公社の仙台松島道路
◆深夜割引
※すべての車種
※毎日 0:00~4:00
※30%割引
※NEXCO 3 社が管理する全国の高速道路 及び 宮城県道路公社の仙台松島道路
※京葉道路・第三京浜道路・横浜新道は割引の対象外
◆アクアライン割引
※東京湾アクアラインの料金所をETC無線通信により走行する車両
※ETC時間帯割引(休日割引・深夜割引など)や障害者割引とは重複して適用されません。
★料金
◎ 軽自動車 2,470円→640円
◎ 普通車 3,090円→800円
◎ 中型車 3,700円→960円
◎ 大型車 5,090円→1,320円
◎ 特大車 8,490円→2,200円
他にも圏央道特別割引や圏央道連続利用割引、関越特別区間(水上~湯沢間)のETC料金の割引などがあります。
【マイレージポイント】
◆東/中/西日本高速道路株式会社
※1回の利用ごとに10円につき1ポイント
※ポイント交換
◎ 1,000ポイント→500円分
◎ 3,000ポイント→2,500円分
◎ 5,000ポイント→5,000円分(自動交換される)
◆本州四国連絡高速道路株式会社
※1回の利用ごとに10円につき1ポイント
※ポイント交換
◎ 1,000ポイント→500円分
◎ 3,000ポイント→2,500円分
◎ 5,000ポイント→5,000円分(自動交換される)
◆阪神高速道路株式会社
※阪神高速道路8号京都線の1回の利用ごとに100円につき3ポイント
※ただし、100円に満たない端数にはポイントはつかない
※月間利用額が10,000円までの部分→0ポイント
10,000円以上35,000円までの部分→3ポイント
35,000円以上70,000円までの部分→5ポイント
70,000円以上の部分→10ポイント
※1,000ポイント→還元額1,000円分に自動交換
◆名古屋高速道路公社
※1回の利用ごとに100円につき1ポイント
※ただし、100円に満たない端数にはポイントはつかない
※月間利用額が5,000円までの部分→0ポイント
5,000円以上10,000円までの部分→3ポイント
10,000円以上20,000円までの部分→6ポイント
20,000円以上30,000円までの部分→12ポイント
30,000円以上の部分→19ポイント
※1,000ポイント→還元額1,000円分に自動交換
◆福岡北九州高速道路公社
※福岡高速道路及び北九州高速道路の1回の利用ごとに100円につき1ポイント
※ただし、100円に満たない端数にはポイントはつかない
※月間利用額が5,000円までの部分→0ポイント
5,000円以上10,000円までの部分→3ポイント
10,000円以上20,000円までの部分→6ポイント
20,000円以上30,000円までの部分→12ポイント
30,000円以上の部分→19ポイント
※1,000ポイント→還元額1,000円分に自動交換
◆愛知県道路公社
※ 愛知県道路公社の道路の1回の利用ごとに100円につき1ポイント
※ただし、100円に満たない端数にはポイントはつかない
※月間利用額が5,000円までの部分→0ポイント
5,000円以上10,000円までの部分→4ポイント
10,000円以上20,000円までの部分→8ポイント
20,000円以上30,000円までの部分→12ポイント
30,000円以上の部分→18ポイント
※1,000ポイント→還元額1,000円分に自動交換
◆宮城県道路公社
※ 宮城県道路公社の道路の1回の利用ごとに10円につき1ポイント
※ポイント交換
◎ 1,000ポイント→500円分
◎ 3,000ポイント→2,500円分
◎ 5,000ポイント→5,000円分(自動交換される)
◆神戸市道路公社
※神戸市道路公社の道路の1回のご利用ごとに50円につき3ポイント
※50円に満たない端数にはポイントはつかない
※月間利用額が10,000円までの部分→0ポイント
10,000円以上35,000円までの部分→3ポイント
35,000円以上70,000円までの部分→5ポイント
70,000円以上の部分→10ポイント
※1,000ポイント→還元額1500円分に自動交換
◆広島高速道路公社
※広島高速道路の1回の利用ごとに100円につき1ポイント
※ただし、100円に満たない端数にはポイントはつかない
※月間利用額が5,000円までの部分→0ポイント
5,000円以上10,000円までの部分→3ポイント
10,000円以上20,000円までの部分→6ポイント
20,000円以上30,000円までの部分→12ポイント
30,000円以上の部分→19ポイント
※1,000ポイント→還元額1,000円分に自動交換
まとめ
昔は料金所の渋滞は当たり前でしたが、ETCができてからはほとんど料金所の渋滞が見られなくなりましたね。
法人で高速道路を使う場合はとくに、ETCカードがないと不便ですし、割引も適用されないので料金も高くつきますよね。
アクアラインなどはとくに、ETCを使わない現金払いだと3,090円もします。
ETCだと800円で済むのに・・・
新規法人だと通常のクレジット会社では法人カードの発行を断られてしまいますが、ETCカードが必要な場合は手数料を払ってもメリットが多いので、クレジット機能なしのカードを申し込むといいかもしれません。
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