春先から秋にかけては登山や渓流釣りを楽しむ人も増えますよね。
でも、最近は熊が山から降りてきて、民家のある地域で見かけられたり、残念なことに秋田では熊に襲われて3人の方が亡くなられたニュースも流れましたね。
タケノコ採りや山菜採りに山に入って熊に遭遇する時も多いようです。
熊が出没する地域に出かける時は、十分な事前準備をしてからのほうが自分の身を守れるかもしれません。
登山や渓流釣りで熊に遭遇した場合の対処法
登山や渓流釣り、あるいは山菜採りに山に出かけることもありますよね。
せっかくの楽しいはずの時間、でも運悪く「熊」に遭遇してしまうことも・・・
場所によっては多くの熊が生息しているところがあります。
本州ではツキノワグマ、北海道などはヒグマに注意する必要があります。
通常、熊は音に敏感で、遠くの音でも警戒して逃げるといわれています。
でもお互いに気づかずに突然、遭遇してしまうこともありますよね。
自分は熊と遭遇しないと思っていると、熊に対する準備もしていないこともありますよね。
それでは悲惨な結果になることも・・・・
熊が出没するという山や地域は、やはり事前に準備しておいたほうがいいですね。
もちろん、心の準備も・・・・
準備していても、運悪く熊に遭遇すると足がすくんで動けない人も多いようです。
【熊に遭遇した時の対処法】
遭遇した場合を想定して、あらかじめ準備しておいたほうがいいものなどがあります。
◆クマスプレー
熊の顔に向かって(Tゾーン辺り)スプレーします。
近距離でない場合や風向きによって効果がない場合がありますがもっていたほうが安心できます。
◆背中を見せて走って逃げない
背を向けて逃げるものを熊は追っていきます。
走ると時速60kmと言われていますので通常は逃げ切れません。
※ただ、この方法で実際に逃げ切った人もいるようですが、普通はやめたほうがいいと思います。
◆死んだふりをするのはNG
昔から言われていますが、これは効果なしだそうです。死んだふりはやめましょう。
◆木に登る
これも効果なしという人も多いです。
なぜなら熊は木登りが上手でしかも早いんですね。
クマ牧場などに行ったことがある人なら見たことあると思いますが、下にいた熊が高い木にあっという間に登るんですね。
ただ、先に木に登って、上から足で蹴るなどのして撃退できる場合もあるようです。
熊も木に登る時は前足を使っているので、思うように動けるわけではないからだそうですが・・・
◆熊よけ鈴やラジオの音
熊よけの鈴やラジオの音は鳴らし続けると逆に周囲の音や気配を感じ取れないことがあります。
そのため熊が近づいていても気がつかないことがあります。
また熊によっては鈴の音を聞いても逃げないものもいます。
登山の場所によっては自然の音を楽しみにしている登山者も多く、やたらに鈴を鳴らすのは控えたほうがいい場所もあるようです。
◆熊は火をこわがらないので効果なし
◆熊にカメラなどのレンズを向けない
熊にとって人間の目は脅威だそうです。
その目よりも大きいレンズを向けると熊を興奮させて襲ってくることがあります。
◆子熊を見つけたら近づかない
子熊の近くには母熊がいます。
子どもを守るために襲ってくる確率が高いといわれています。
子どもを連れた母子の場合は50m以上離れていないと危ないようです。
◆テント泊をする場合はテント内やテントの近くで食事をしない
日本ではテント内で調理したり、食事をすることが多いようですが、そのニオイで熊を引き寄せてしまうことがあります。
調理や食事はできればテントから100m以上離れたところで行い、残った食料や食器などもしっかり袋に入れて木に吊るしたり、フードコンテナを使って保管します。
◆万が一襲われた場合は頭と首を保護する
熊に襲われて重症になる場合は、頭と首を傷つけられた事によるものが多いそうです。
背中はザックなどを背負っているため、うつぶせになってお腹を守り、首は手で保護するといいそうです。
なかなかとっさに出来ないかもしれませんが・・・
◆怯まず熊から視線を外さない
なかなか難しいかもしれませんが、けっこう重要だそうです。
熊から目を離さずに、ゆっくりと後方に後ずさりしながら離れることがポイントだそうです。
◆ジャンプ傘(透明でなく黒など)を持っていく
ストック代わりにも使えますし、襲われた時に熊の顔の前で傘をとっさに広げると驚いて逃げることがあるようです。
◆バラバラに行動しない
複数人でいた場合はできるだけ固まって行動します。
野生動物との遭遇で、これなら万全な対処法というのはないようですね。
遭遇した熊の性格や状況にもよりますしね。
ただ、事前に心の準備と対処するための準備はしておいたほうが安心です。
藪とかでガサガサ音がして、大きな動物がいる気配を感じたらできるだけ近づかないほうがいいと思います。
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熊と遭遇しやすい場所がある?
必ずしも、ここが危険と言い切る事はできませんが、遭遇しやすい場所というのはあるようです。
◆笹薮の中
藪(やぶ)も種類によっては人間の背丈以上に伸びるものがあります。
その中をかき分けて進む場合は人間にとっても熊にとっても視界が効かずにバッタリ遭遇することが多いようです。
◆山の鞍部
鞍部とは山の尾根のくぼんだ所で馬に乗せる鞍のような形をしている所です。
尾根を超えるのに楽な場所ですね。
人間にとっても楽な場所は、熊にとっても楽なようです。
運悪く、熊に遭遇する危険があるようですね。
◆朝方と夕方の沢沿い
これはとくに渓流釣りをする人は注意したほうがいいかもしれません。
川の音で熊の気配とか音とかが消されてしまうことが多く、熊が近くに来るまで気づかないことが多いようです。
◆斜面
斜面に穴をほって中にいる場合があります。
タヌキなども斜面に巣穴を掘っていることが多いですが、熊の穴もあるようなので注意が必要です。
◆強風の日
風が強いとその音で消されてしまい、熊の存在に気づくのが遅れます。
◆雨の日
雨の日も同じように音が消されますし、熊にとってもニオイを嗅ぎ分けられないことによって遭遇する危険があります。
熊だけでなくイノシシや猿も要注意
◆イノシシとの遭遇
山では熊の遭遇だけでなく、野生の動物と遭遇する可能性が高くなります。
鹿やイノシシ、猿などもそうですね。
なかでも熊と同じくらい、用心したほうがいいのが「イノシシ」です。
イノシシに襲われて死亡した事件ってけっこうありますよね。
イノシシも70kg~100kgくらいの体重があり、足も早いんですよね。
大きいイノシシだと00kg近いのもいるそうです。
さらに時速45kmくらいで走るそうです。
それで体当りされたらたまりません。
大ケガか、最悪の場合、死亡に至ることもあります。
イノシシの武器となるのは突進で体当たりだけでなく、下あごの犬歯で、これで攻撃されると深い裂傷を負うことがほとんどです。
かまれた場合は骨まで砕けてしまうこともあります。
イノシシの場合も熊と同じように静かにその場を離れたほうがいいでしょう。
急に走りだしてはいけないのは熊の場合と同じです。
背中を見せないでゆっくり後退しましょう。
イノシシは木には登れないので、登れそうな木があれば、木に登って様子を見るという対処法もあります。
◆猿に遭遇
猿も一匹ではなく、時には集団に遭遇することもありますよね。
猿も意外に凶暴です。
イノシシと同じように鋭い犬歯が武器で、やはりかまれると骨まで達する傷を負うことがあります。
猿の場合は目をそらしたほうが安全ともいわれています。
猿の目を見つめると、猿は敵対行為として受け取ることがあるようです。
とくにボス猿は刺激しないようにさりげなく後ずさりするようにその場を離れたほうがいいでしょう。
猿の鳴き声が聞こえた場合は、それ以上群れに近づかないようにその場でしばらく待ったほうが安全な場合が多いようです。
他にも蛇なども要注意です。
気をつけたほうがいい毒蛇は「マムシ」と「ヤマカガシ」です。
こちらから手を出さなければ攻撃してこないといわれていますが、運悪く踏んづけてしまったりするとかまれます。
沢登りなどでの岩の間、草むら、藪の中などを歩く時は警戒して歩きましょう。
もし蛇を見つけたら、そっと迂回するなどして離れましょう。
まとめ
熊って「左利き」だそうです。
ハンターの人などは熊が左利きということを踏まえて行動するんだとか・・・
できれば熊とは遭遇したくないですが・・・。
熊遭遇時の対処法として「鉈(なた)」のような武器を携行するということを推奨している人もいますが、都内から電車などを利用して行く場合は銃刀法違反に触れる恐れもあるんですね。
遭難時や熊対策には必須アイテムともいわれていますが、車で移動する場合ならともかく、公共の交通機関を利用する場合は避けたほうが無難です。