お通夜や告別式などで佛式の行事の時には欠かせないもののひとつが数珠ですね。
でも、みんなが持っているから何となく用意してみたけど、今ひとつ使い方がわからないという人もいるのではないでしょうか?
宗派などによって多少違いはありますが、一般的な数珠の使い方を紹介したいと思います。
数珠の由来と形式
数珠は念珠ともいわれています。
古来インドのヒンズー教のバラモンが儀式用に用い、その後、密教の僧侶が使い始めたものです。
その当時の日本では貴族仏教徒のみ使っていたようで、鎌倉時代になって一般の仏教徒も使用するようになったようです。
数珠は正式には百八個の珠が二重になっていて、これに房や飾り玉がついています。
百八というのは、人間の煩悩の数といわれていますよね。
宗派により多少異なるようですが、五十四個、三十六個、二十七個などと珠の数は少なく、一般的には一重の略式の数珠が使われています。
また男性用は、珠は幾分大きく、女性用は小さく作られています。
数珠は魔除けや厄除けになるといわれていますが、佛式の行事以外でいつも持ち歩くわけにはいかないということから考えだされたのが、厄除けや所願成就のお守りとして、手首につける念珠で、ブレスレットタイプが人気になっていますね。
この腕輪念珠の場合は男女の区別はないようです。
スポンサードリンク
数珠の素材
数珠の素材は大きく分類すると、木の珠と石の珠になります。
数珠の素材は好みで選べばいいと思います。
◆黒檀
◆紫檀
◆鉄刀木(たがやさん)
◆白檀
◆つげ
◆梅
【木の実の素材の主なもの】
◆星月菩提樹(せいげつぼだいじゅ)
※数珠に使われる代表的な木の実
◆金剛菩提樹(こんごうぼだいじゅ)
お釈迦さまがその下で悟りを開かれたという木が菩提樹です。
ですからその実でつくられた数珠は昔から尊ばれています。
◆水晶
※数珠に使われる代表的な珠で、仏教で言う七宝のひとつに数えられている
◆メノー
◆ヒスイ
◆サンゴ
◆オニキス
【数珠のふさの素材】
◆正絹
※混じり物のない絹
◆人絹
※人造の絹のこと
数珠の価格は安いものは数千円からあり、高価なものは数十万円もするものもあります。
好みや予算で決めるといいでしょう。
数珠の使い方
数珠の持ち方や使い方には宗派などによって違いがありますが、一般的なものを紹介します。
【座っている時】
左手首にかけておきます。
【歩く時】
房を下にして左手で持ちます。
【焼香の時】
ふさを真下に垂らし、親指と他の4本の指にかけて親指で軽く押さえます。
ポケットの中やバッグの中に入れましょう。
左手は仏さまの清浄な世界で、右手は私たちの世界を指しているからだそうです。
数珠は、人に貸したり借りたりしてはいけません。
一人ひとり、自分の数珠を持った方がよいといわれています。
まとめ
佛式の行事というのは多くあるので、数珠はきちんと用意しておいたほうがいいでしょう。
持ち方や使い方をひと通りおさえておけば大丈夫です。
社会人になったらとくに、高価でなくても良いので数珠を買い求めておくほうがいいですね。